記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
2017/10/2
記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
2歳になるまでにほとんどの子供がかかるといわれている「突発性発疹」ですが、突発性発疹になるとどんな症状が現れるのでしょうか?もし発症してしまった場合、保育園に再び登園できるのはいつ頃からでしょうか?
突発性発疹とは、ヒトヘルペスウイルス6型あるいは7型に感染したことで引き起こされる感染症の一種です。発症者の99%が0~1歳の赤ちゃんや乳幼児で、それ以上の年齢で発症することは非常にまれです。
ウイルスに感染すると、10日程度の潜伏期間の後で38℃以上の高熱が3日間ほど続き、熱が下がってきた頃に赤みを帯びた発疹が体幹を中心に現れます(顔や腕、足に現れる場合もあります)。なお、ほかにも不機嫌や下痢、額の上部の膨らみ、リンパ節の腫れといった症状がみられるケースもあります。
発疹は1~2日程度でおさまり、そのまま回復する場合がほとんどですが、まれに脳炎や劇症肝炎といった重篤な合併症を起こすことがあります。
【出典: 下記ホームページを編集して作成】
・厚生労働省「突発性発しん」 http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou11/01-05-22.html
・国立感染症研究所「突発性発疹とは」 https://www.niid.go.jp/niid/ja/kansennohanashi/532-exanthem-subitum.html
突発性発疹の感染経路はよくわかっていませんが、ヒトヘルペスウイルス6型あるいは7型保有者の唾液を通じて感染するのではないかと考えられています。また、唾液以外にも子宮頚管粘液からウイルスDNAが検出されたことから、出産前後に母子感染する可能性も指摘されています。
【出典: 下記ホームページを編集して作成】
・国立感染症研究所「突発性発疹とは」 https://www.niid.go.jp/niid/ja/kansennohanashi/532-exanthem-subitum.html
ヒトヘルペスウイルス6型や7型は比較的感染力が弱いウイルスのため、突発性発疹が保育園内で流行する可能性はほぼないと考えられていますが、発熱中は感染力があるため、「熱が下がってから1日以上経過しており、機嫌や全身状態が良い状態」になってからの登園が望ましいです。ただしこれはあくまで目安なので、必ず医師の診断を受けるようにしてください。
【出典: 下記ホームページを編集して作成】
・厚生労働省「保育所における感染症対策ガイドライン(2012年改訂版)」 http://www.mhlw.go.jp/bunya/kodomo/pdf/hoiku02.pdf
突発性発疹によって、生まれて初めて高熱を経験する赤ちゃんも多いといわれています。高熱が出ている間は脱水症状を起こしやすいので、こまめな水分補給を忘れずに行ってあげてください。