記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
2019/7/4
記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
「睡眠不足が続くと、頭が思うように動かなくて…」といった経験をしたことは誰もがあると思います。このようなとき、少しでも頭の働きをよくするために、一時的な対処法として何ができるでしょうか。また、思い当たるフシがないのに眠気がなかなか取れないのも、睡眠が問題なのでしょうか。
仕事や勉強をしていてもいまいち集中できない、判断力が鈍る、といった状態を、よく「頭が回らない」と表現します。加齢とともになんとなく頭の回転が鈍くなっていくような感覚を覚える方は少なくありませんが、常に頭がぼーっとしていたり、周りのスピードについていけなくなったりする場合、原因とともに改善策を考える必要があります。
頭が回らなくなる原因は、疲れやストレス、自律神経系の病気などいくつか考えられますが、そのひとつに睡眠不足が挙げられます。夜更かしをしてしまう、あるいはぐっすりと眠れない日などが続くと、日中の頭の働きが鈍くなりがちです。
その場ですぐできる対策としては、短時間の昼寝や目を閉じての休憩など、短時間でも睡眠に近い状態を得ることで改善されることもあります。しかし根本的な解決策としては、十分な睡眠時間を確保できるような、規則正しい睡眠時間を心がけることが大切です。
先にご紹介した、目を閉じて数分の間軽く休むことを「マイクロナップ」といいます。完全な睡眠ではありませんが、視界からの情報をシャットダウンして頭を休ませることができます。大事な会議の前や集中力が必要な作業のとき、どうしても頭がすっきりしないときに、ぜひお試しください。
そのほか、自分の生活スタイルそのものにアプローチする方法として、なるべく朝型の生活に切り替えるというものがあります。夜の方が静かで集中できる、と思う方も多いかもしれませんが、朝から活動することで出来ることも増え、さらに限られた時間を効率的に使おうという意識をもちやすくなるのです。朝のうちにその日にやりたいことを決めて効率的にこなし、夜も早く寝る生活サイクルを作れれば理想的です。
もしも、これらのことを実践しても改善が難しかったり、「眠りたいのに眠れない」状態が続いているときは、以下にご紹介する睡眠の質を向上させ、睡眠不足そのものを解消するためのアプローチが必要です。ぜひ取り入れてみてください。
会社で残業しているとき、眠いけれど頑張らないといけないとき、エナジードリンクやコーヒーを飲む人もいるかもしれません。特にエナジードリンクは、CMなどの印象から、元気が湧いてくる飲み物のようなイメージを抱きやすいですが、頭が回らないときの対策として効果的とはいえません。
エナジードリンクやコーヒーにはカフェインが含まれており、眠気を起こす物質の働きを一時的にブロックします。しかし、脳の疲れそのものを癒してくれるわけではないので、集中力や判断力を高めてくれるわけではないのです。それどころか、眠ろうと思ったときにも目が冴えてしまうのでさらなる睡眠不足を招いてしまいます。
気分転換として飲むのであれば問題ありませんが、なるべく、これらの飲み物に頼らない生活スタイルを送りたいものです。
頭が回らない状態が、特に心当たりもないのに長期間続くようであれば、病気が隠れている可能性があります。集中力や判断力の低下と結びつきやすい、代表的な病気をご紹介します。
仕事や勉強をしていてもいまいち集中できない、判断力が鈍る、というような状態が長く続く場合、原因とともに改善策を考える必要があります。頭が回らなくなる原因として、疲れやストレス、睡眠不足がなどが考えられます。まずは質の良い睡眠を確保できる生活サイクルへと整えましょう。精神や脳の病気などが隠れている場合もあるため、ひどい状態が長く続く場合は病院に行くようにしましょう。