インフルエンザの「解熱後2日」の数え方は?

2018/12/5

山本 康博 先生

記事監修医師

東大医学部卒、独立行政法人国立病院機構東京医療センター

山本 康博 先生

インフルエンザになってからの登園や出勤再開の目安として、「解熱後2日」という言葉を聞いたことがあるかと思います。でも、どうやって日数を数えるのが正しいのでしょうか。

学校を休む目安「解熱後2日」ってどうやって数えるの?

インフルエンザはウイルスによる感染症のひとつです。のどの痛み、咳、全身の関節の痛みなどとともに、多くの場合は熱が出ることが特徴とされています。熱は高熱になりやすく、ときには40℃を超えることもあります。

近年は、発症して48時間以内に服用することで効果が得られる「抗ウイルス薬」が処方されています。抗ウイルス薬が順調に作用をすれば、1〜3日程度で熱が下がり、他の症状についても回復に向かいます。

すっかり体調が良くなれば外出や出勤を考える人もいるでしょう。しかし、インフルエンザウイルスは熱が下がってからも約2日間は体内に残っているといわれます。インフルエンザウイルスは感染力の強いウイルスです。体内にインフルエンザウイルスが残っている状態で、学校や会社、交通機関といった公共の場所に出向けば、他の人にウイルスが感染する可能性があります。

そのため、学校に関しては学校保健安全施行規則によって「発症した後5日を経過し、かつ、解熱した後2日(幼児は3日)を経過するまで」は登校できないと定められています。一般的には、発症日は37℃以上発熱した日を指します。

たとえば、小学生の場合は月曜日に発症して翌日の火曜日に熱が下がり元気になったとしても、月曜から金曜までの丸々5日間は登校できません。そのため、その週の土曜日以降に学校へ行くことができるようになります。一方、熱がなかなか下がらずに発症から4日めにやっと熱が下がったという子がいるとしましょう。その場合は、熱が下がってからさらに2日間は登校できません。そのため、月曜に発熱をした場合には、その週の日曜日以降の登校となりますから、実際には翌週からの登校となるでしょう。

また、回復のスピードは人それぞれです。熱が下がることでスッキリ回復する人もいれば、規定された5日間を過ぎてもだるさが残るという人もいます。体調に合わせて、無理をしないことも大切です。

大人の場合も「解熱後2日」のルールが適用される?

大人の場合は、子供たちのように出席停止のルールが明確に定められているわけではありません。しかし、抗ウイルス薬の作用や回復の流れは子供の場合と同様です。職場によっては、職場内でルールを定めていることもありますから、インフルエンザが流行する時期には確認をしておくと良いでしょう。

また、明確なルールがないからと出勤をすることで、職場にウイルスを広げてしまい、かえって迷惑をかけることもあります。大人の場合も解熱から2日経過すれば、体内のウイルスはほぼいなくなっているといわれています。医師の指示をもとに、職場と相談をして出勤日を検討することが望ましいでしょう。

おわりに:インフルの熱が下がっても周囲に感染させる危険がある。出席停止期間は必ず守ろう

高熱が特徴のインフルエンザ。「熱が下がった=治った」と思いがちですが、熱が下がったからといって体内からウイルスが全て消えたわけではなく、約2日間はウイルスが残存しているといわれます。学校の場合は、出席停止期間が定められていますからルールに従いましょう。社会人の場合も職場の就業規則や、医師の指示をもとに職場と相談することが望ましいでしょう。

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