B群溶血性連鎖球菌(GBS)感染症

2017/3/17

山本 康博 先生

記事監修医師

東京大学医学部卒 呼吸器内科医

山本 康博 先生

概要

B群溶血性連鎖球菌は、腸、直腸および膣(女性)に存在する特定の種類の細菌(病原菌)です。B群溶血性連鎖球菌は、健康な成人には通常、症状を引き起こしません。B群溶血性連鎖球菌から病気になる大部分の人は、出生時に細菌に感染した新生児です。

健康な妊娠女性の約25%がB群溶血性連鎖球菌を有しています。B群溶血性連鎖球菌を保菌している女性は、この細菌に感染したと言われています。母親が感染した場合、赤ちゃんも感染し病気になります。これが起こる確率は1%未満ですが、B群溶血性連鎖球菌感染は赤ちゃんにとって非常に危険であるため、妊娠中に感染しているかどうかを確認することが重要です。

症状

B群溶血性連鎖球菌感染症は、通常、健康な成人には症状を引き起こしません。

B群溶血性連鎖球菌を有する乳児は、生後1週間(早期発症疾患)または1週間から3ヶ月の生存期間(遅発性疾患)で症状を発症することがあります。新生児におけるB群溶血性連鎖球菌は以下の症状があります。

・発熱
・哺乳の困難
・傾眠(目を覚ますのが難しい、ぐったりしているまたは不活動)
・苦しそうな呼吸(重度の呼吸障害、肌、唇、爪が青くなることがある)

診断

妊娠している場合、B群溶血性連鎖球菌の検査を行うことがあります。この検査は、通常、妊娠35〜37週間で行われます。検査では、膣と直腸を拭った綿棒から連鎖球菌が増殖するかどうかを調べます。B群溶血性連鎖球菌に感染している場合は、自分が病気ではないことと赤ちゃんも病気になる可能性が少ないことを理解することが重要で、細菌を持っていること自覚しているだけで、赤ちゃんを感染から守るための対処方法を決めるのに役立ちます。

治療

医師は、出産するまで妊娠中に抗生物質の薬を服用させることがあります。その後、分娩中に、細菌を殺すために抗生物質の静脈内注射が行われます。分娩中に抗生物質を投与することで、赤ちゃんが発症する可能性が非常に低くなります。

赤ちゃんがB群溶血性連鎖球菌に感染している場合、赤ちゃんにも抗生物質を投与して治療します。医師が良くなったと判断するまで入院します。

合併症

健康な成人には、B群溶血性連鎖球菌は通常、影響を及ぼしませんが、特定のグループでは、B群溶血性連鎖球菌による合併症を有する可能性があります。

・幼児は、肺の感染症(肺炎)、血流の感染症(敗血症)または脳および脊髄の周りの体液の感染症(髄膜炎)を発症することがあります。
・妊婦は、尿路の感染症(UTIとも呼ばれる)、胎盤、羊水、または血流の感染症を発症することがあります。
・高齢者や慢性疾患を有する人、または免疫システムが弱い人は、合併症を起こす可能性が高いです。これには、皮膚、血流、尿路、肺、骨および関節の感染、心臓弁の感染(心内膜炎)、または髄膜炎が含まれます。

医師に質問するための事項

・B群溶血性連鎖球菌感染症の検査は一般的な出生前検診の一部ですか?
・検査はどの時期に行う必要がありますか?
・検査結果はどう見ればいいですか?
・自分がB群溶血性連鎖球菌に感染している場合、赤ちゃんに感染しないようにするにはどうしたらいいですか?
・抗生物質が必要ですか?それは赤ちゃんにとって安全ですか?
・帝王切開が必要ですか? また、通常分娩はできますか?

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