ウォーキングでどのくらいの距離を歩けばいいの?

2019/10/22

山本 康博 先生

記事監修医師

東京大学医学部卒 呼吸器内科医

山本 康博 先生

ウォーキングは、酸素を取り入れながら行う有酸素運動の代表的なものです。健康にもダイエットにも良い効果がたくさんありますので、生活習慣病の予防にも、健康的なダイエットにも推奨されています。

そんなウォーキングですが、健康やダイエットのためにはどのくらい歩けば良いのでしょうか?また、ウォーキングの際に気をつけることはあるのでしょうか?

ウォーキングの効果って?

ウォーキングで得られる効果には、主に以下の5つがあります。

有酸素運動で脂肪燃焼
  • ウォーキングは酸素を取り入れながら行う有酸素運動なので、脂肪燃焼効果が期待できる
  • 20分以上行うと、エネルギー源が脂肪に切り替わり、皮下脂肪が燃焼し始める
  • ダイエットだけでなく、メタボリックシンドローム対策にもおすすめ
血液循環を改善
  • 第二の心臓とも呼ばれる足の筋肉が鍛えられ、末端から心臓へ戻るポンプの役割をする
  • その結果、血流が良くなり、むくみ改善や心臓の負担が軽減される
血流改善により、基礎代謝が上がる
  • 血流が良くなると、基礎代謝アップのメリットもある
  • 筋肉量と基礎代謝が両方増えれば、太りにくく痩せやすい体になる
心肺機能が上がる
  • 定期的にウォーキングをすると、心肺機能が高まる
  • 階段の上り下りなどで息切れすることがなくなり、さらに運動しやすくなる
  • より健康に、よりダイエット効果も期待できる
脳の血流も良くなり、脳が活性化する
  • 脳の血流も良くなるので、脳細胞が活性化する
  • 脳内神経伝達物質が調整され、仕事や勉強の効率アップも期待できる

1日にどのくらい歩くのが理想的?

一般的には、1日に7,000歩~12,000歩歩くのが理想と考えられています。しかしこの歩数には諸説あり、10,000歩以上歩くのは良くないという説もあります。これは、歩きすぎると疲労が蓄積されるため、体調を崩したり膝や腰の負担が大きくなると考えられるからです。体力や体のつくり、運動経験などで個人差が大きく出るところですから、最初は無理をせず、自分に合った歩数からスタートしましょう。

また、理想のウォーキング量を距離で表すと、1日5km~10kmが良いと言われています。とはいえ、これも全く運動経験のない人が最初から10km歩くのは体に相当な負担をかけることにもなりますので、初めは数kmから始め、様子を見ながら距離を増やしていくようにすると良いでしょう。理想の歩数と距離は、以下の式を使って計算することもできます。

■自分の身長(m)×0.5×理想の歩数=理想の距離(m)

例えば、身長1.6mの人が7,000歩歩くと、1.6×0.5×7,000=5,600mとなります。つまり、5.6kmとなり、理想の距離の範囲内に入っています。この計算式を利用して理想の距離を算出したり、自分に合った歩数や距離で様子を見たりするのに使えます。

ウォーキングを続けるコツは?

ウォーキングを続けるコツは、大きく分けて「専用の服や靴を用意する」「無理をしすぎない」「アイシングやストレッチを忘れずに行う」「続けやすい時間を選ぶ」の4つがあります。それぞれについて、詳しく見ていきましょう。

専用の服や靴を用意する

ウォーキングは意外と汗をかきますし、腕を振って歩いたりするには動きやすい素材の服が必要です。また、数十分や1時間歩くのに、パンプスや革靴では足も靴も痛めてしまいます。そこで、ウォーキングのための専用の服やスニーカーなどを用意すると良いでしょう。とくに、今まで運動をしたことがない人は想像しにくいのですが、専用でない服や靴で運動すると非常に動きづらいものです。

しかし、ウォーキング用のシューズはとても軽く、足にフィットするように作られています。つまり、長時間歩いても足に負担がかかりにくい構造になっているのです。これにより、毎日でも続けやすくなります。

運動用の服は、汗を吸収してくれたり通気性が良かったりと、運動するのに快適なものが販売されています。アンダーシャツも運動用に改良されたものが売られていますので、ぜひ専用のものを用意しましょう。アンダーシャツを着ていないと、上に着るシャツやジャージが汗ではりついて不快になるだけでなく、季節によっては体が冷えて体調を崩してしまうこともあります。

無理をしすぎない

とくにダイエット目的で始める人は、すぐに結果を出したいあまりに最初から長距離や長時間歩いてしまい、苦痛と感じたり、場合によってはケガをしたりして体調不良を引き起こしてしまうこともあります。しかし、ウォーキングの結果はすぐに出るわけではなく、ある程度長く継続することで得られるものです。

ですから、最初は絶対に無理をせず、自分が苦しく感じない程度、体が辛くない程度の距離や時間からスタートしましょう。最初は距離や時間が少なくても、毎日続けて体力がついてくれば、少しずつ距離や時間を伸ばすことができますし、伸ばしても苦痛に感じなくなってきます。また、徐々にウォーキングの距離や時間を伸ばすことは達成感も得られるので、自信もつけられますし、モチベーションの維持にもつながります

アイシングやストレッチを忘れない

ウォーキングを始める前や、終わった後のケアを忘れずにしましょう。まず、ウォーキングを始める前にはしっかりとストレッチをします。準備運動をしっかりして筋肉や筋を伸ばしておけば、ケガなどのトラブルを防ぐことができます。

また、ウォーキングが終わった後にもケアを行いましょう。足が張っていると感じたらアイシング(氷や水でその部分を冷やす)を行ったり、念入りにストレッチをして使った筋肉のクールダウンを行います。

続けやすい時間を選ぶ

ウォーキングには朝の時間帯が良い、ナイトウォーキングが良い、などさまざまな意見がありますが、もっとも大切なのは継続することです。ですから、それぞれのライフスタイルに合わせて続けやすい時間帯を選びましょう。

ウォーキングのための時間を取ることは、生活リズムを見直すきっかけにもなります。朝ウォーキングは、生活リズムを整えるのにも良いきっかけになりますので、そういう意味では検討してみても良いでしょう。しかし、あくまでも生活の負担にならない程度に、自分の使いやすい時間帯で行うことが大切です。

おわりに:ウォーキングは自分に合わせた歩数や距離から始めよう

ウォーキングは酸素を取り入れながら行う有酸素運動なので、脂肪燃焼効果や血流改善効果などが得られ、ダイエットやメタボ改善はもちろん、脳細胞の活性化や心肺機能の強化などにもつながります。

しかし、それまで運動習慣がなかった人がいきなり長時間・長距離歩くと苦痛に感じたり、体を壊してしまうこともあります。自分の歩ける距離・時間から始め、徐々に距離や時間を伸ばしていきましょう。

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