記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
2019/11/8
記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
赤ちゃんも大人と同じように、風邪を引いて発熱することがあります。でも赤ちゃんの場合、何度暗いから発熱していることになるのでしょうか。
今回は赤ちゃんの発熱について、大人との違いや発熱の可能性があるときの確認ポイント、熱が出ているときの対処法まで解説します。
生まれてから間もない赤ちゃんは大人よりも体温が高くなりがちで、体調が良くても平熱が37度以上になることも珍しくありません。これに対し、大人の体温は汗で熱を逃がしたり、皮下脂肪で温存するなどして、36度前後の適温になるよう自律神経が常にコントロールしています。
また以下のような理由も、赤ちゃんの平熱の高さに影響しているといわれています。
前述したように赤ちゃんの平熱は大人よりも高く、さらに外的要因で変動しやすいため、体温だけで発熱しているかどうかを判断するのは難しいです。そこで、赤ちゃんが発熱しているのか、それとも一時的に体温が上がっているだけなのかを見極めるためのポイントを以下にまとめます。
病気の疑いが強い発熱の特徴
なお、病気による発熱が疑われる場合、医療機関を受診すべきタイミングは、赤ちゃんが生後3カ月未満か、4カ月以上かによって変わってきます。
まだまだ体力がなく急変しやすい3カ月未満の赤ちゃんの場合、元気と食欲がなく、ぐったりしているようなら、熱が38度未満でもすぐ病院に連れて行ってください。ただし、本人に元気と食欲があり、熱が38度未満なら、いったん様子と見て通常の診療受付が始まるまで受診を待ってもよいでしょう。
赤ちゃんが生後4カ月以上の場合は、異常に元気がなく、ぐったりしていたり、機嫌が悪かったり、38度以上の高熱でない限りは通常の診療時間内に病院に連れていきましょう。一方で、何をしても機嫌が悪く、元気も食欲もない場合は、熱が38度未満であっても早急に医療機関を受診してください。
熱以外に明らかな症状がなく、元気で食欲がある4カ月以上の赤ちゃんならば、ホームケアのみでいったん様子を見て構いません。
体を触って厚く、発熱の可能性があると感じたら、汗を拭いて赤ちゃんの脇の下で体温を測ってみてください。なお、食後、午後から夜にかけての時間帯は体温が高くなりやすいので、正確な体温を知りたいときは朝の食事前、安静にしているときを選ぶのがおすすめです。あとは本人の様子を見て、熱の上下や他の症状の有無を観察しましょう。
体温調節機能が未熟で熱がこもりやすい赤ちゃんの平熱は、基本的に大人よりも高い37度前後で、外的要因にも左右されやすいです。このため体温から「熱があるかも」と感じても、一時的な体温が高くなっているだけかもしれません。赤ちゃんに発熱の可能性を感じたら、こまめに熱を測って変動を見るとともに、咳や鼻水、発疹の有無など他の症状を確認します。食欲がなく元気もないようなら、すぐ医療機関に連れて行きましょう。