目の乾燥や疲れ目でつらいとき、目薬を選ぶポイントは?

2020/2/4

山本 康博 先生

記事監修医師

MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長
東京大学医学部卒 医学博士
日本呼吸器学会認定呼吸器専門医
日本内科学会認定総合内科専門医
人間ドック学会認定医
難病指定医
Member of American College of Physicians

山本 康博 先生

目が乾く、ゴロゴロするなど、目のトラブルに悩まされる現代人が増えています。アイケアの代表は目薬ですが、手軽に購入できる市販薬は種類も多くどれを選べばいいか迷ってしまいます。症状やライフスタイルによって目薬の選び方は変わりますので、抑えておきたい目薬の選び方を紹介します。

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目が乾いたときにおすすめの目薬は?

潤いが低下しているときは目のトラブルが起こりやすいといえます。目の乾燥の原因で代表的なものを紹介します。なお、目が乾燥したときは、目の潤いを保つ目薬がおすすめです。塩化ナトリウム、塩化カリウムが配合された目薬を選びましょう。

空気の乾燥
天気や季節によって湿度が低下していたり、エアコンで空気が乾燥していると目に影響を及ぼします。
まばたきの回数の減少
パソコンで長時間作業をしていたりテレビを見ていたりすると、まばたきの回数が減ることがあります。通常はまばたきを1分間で15~18回しています。しかし画面を見ているときは1分間で7~12回に減るといわれています。
コンタクトレンズの着用
コンタクトレンズは目の乾きを引き起こす傾向があります。
ドライアイ
眼科でドライアイという診断を受けた人は、目が乾きやすい状態になっています。ドライアイは放置すると目の表面に傷が発生する病気です。ドライアイ向けの市販薬もありますが、症状によっては病院で処方される目薬やほかの治療法が必要な場合があります。目の乾きなど異常を感じたら早めに眼科を受診しましょう。
病気の影響
特定の病気による症状として目の乾きが発生することがあります。また、病気の治療薬の副作用として目にトラブルがあらわれることもあります。

目がかすむときにおすすめの目薬は?

物がいつもより見えづらい、視界がかすんでいるなどの症状があらわれることがあります。これはなんらかの原因で目に疲れが蓄積し、目のピント調節機能が一時的に低下しているためです。目のかすみを引き起こす原因の一例を紹介します。

  • 十分な休息をとらずに目を酷使している
  • 目に必要な栄養が不足している
  • 白内障、ドライアイ、緑内障、ぶどう膜炎などの病気の影響
  • 老眼によるピント調節機能の低下

目のかすみにおすすめの目薬

ネオスチグメンメチル硫酸塩が配合された目薬がおすすめです。ピント調整機能の低下を改善する助けをします。

目薬を選ぶときの注意点は?

目薬を選ぶときには注意点があります。目薬は用法用量を守らないと目を傷つけるおそれがあるため、注意点をきちんと理解することが大切です。

コンタクトレンズを着用している人
目薬の成分がコンタクトレンズを傷つける可能性があります。コンタクトレンズが傷つくと、目にも傷がついて重大な症状を引き起こしかねません。コンタクトレンズ着用時に使用できる目薬か、ソフト用かハード用かなど目薬の使用上の注意をしっかりと読みましょう。
使用中に異常を感じた人
目薬を使用したときに不快感や痛み、しみるなどの異常を感じたら、すぐに使用を中止して眼科で診察してもらいましょう。使用している目薬を持っていくかおくすり手帳を持参して、医師に相談してください。異常を放置して症状が悪化した場合、失明や目の病気などの事態を招く危険性があります。
目になんらかの病気を発症している人
ドライアイや緑内障などすでに目の病気を診断されている人は、目の乾きやかすみについて医師に相談してください。自己判断で目薬を変えたり使用を中断したりすると、症状が改善しなかったり悪化するおそれがあります。
目薬は使用し始めたら1カ月以内に使い切る
一度開封して使用し始めると目薬は雑菌が繁殖しやすいことに注意しましょう。1カ月を目安に使い切り、使い切れないときは新しい目薬に買い替えてください。

目薬とともに、セルフケアのコツも知ろう!

目が重い感じがするなど疲れがたまっているときはセルフケアを取り入れることも必要です。目薬と一緒に取り入れてみましょう。

目薬

目の代謝を高めるタウリンやパンテノールが配合された目薬がおすすめです。

セルフケアの一例

  • 食事と休養を十分にとる
  • 長時間の目の酷使は避け、1時間ごとに10分程度は目の休憩をとる
  • 蒸しタオルで目を温める
  • 定期的にメガネやコンタクトレンズの度が合っているか検査を受ける
  • 40歳以上の人は眼科で老眼の検査を受ける

おわりに:目薬とセルフアイケアでトラブルを緩和しましょう

現代はスマートフォンやパソコンを扱う時間が長く、昔と比べて目にかかる負担が大きくなりがちです。症状ごとに効果的な目薬を選ぶとともに、日常的にセルフアイケアを取り入れて目の疲れを蓄積させないようにしましょう。

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