冬の室内で気になる結露、放置するのはよくないって本当?

2020/1/22

山本 康博 先生

記事監修医師

東京大学医学部卒 呼吸器内科医

山本 康博 先生

冬に発生することが多い結露。気温が急激に下がり、暖房設備を使用する季節は空気の寒暖差が大きく、一年で最も結露が発生しやすくなります。結露を放置した場合、人体や建物に悪影響を与えるおそれがあります。結露の予防法や対処法を理解し、トラブルを防ぎましょう。

窓に結露ができる原因は?

結露とは、空気が冷たいものに触れて急に温度が下がったときに、空気に含まれる水蒸気が水に変化して表面にあらわれたものをいいます。冬の窓に水滴がついている状態などが結露です。そのほか、冷たい飲み物が入ったグラスに次第に水滴がついてくることも結露です。

温度が高いと空気はたくさんの水蒸気を含みます。温度が低いと空気が含むことのできる水蒸気は少なくなります。そのため温度が低く変化すると、水蒸気が空気にとどまっていられません。

冬は外気が冷たく、外壁や窓ガラスの温度が低くなっています。室内は暖房などで暖かく、部屋の空気は水蒸気を多く含んでいます。さらに加湿器で湿度を上げていることがありますので、冬の室内は温度と湿度の両方が高くなり、冷たい窓際や壁との寒暖差が大きく結露が発生しやすくなります。

結露を放置するのは体に悪いって本当?

結露を放置するとさまざまな悪影響を招きます。特に建物と人体に対してリスクが生じます。

建物のリスク

カビの発生
カビは暖かくて水分の多い場所を好みますので、結露が発生した場所はカビが発生しやすくなっています。窓枠のサッシ、壁、床などにカビが発生、繁殖する可能性が高いです。
シミ、腐食の発生
結露の量が多いと壁や天井にシミとしてあらわれることがあります。カビと合わさって黒ずみになるおそれに注意してください。
シミが拡がっている場合、壁や天井、床の内側も浸食されているかもしれません。建物の柱や土台など構造部分の腐食が進むと、建物の倒壊のおそれがあります。
その他のリスク
結露は金属製のインテリアなどのサビの原因になります。

人体のリスク

結露によってカビが発生するとアレルギーや肺炎を引き起こすことがあります。ダニにとっても高い湿度は好環境ですので、繁殖しやすくなります。

結露を防ぐためにできることは?

結露は建物や人体に悪影響を及ぼしますので、発生を予防することが大切です。特に冬は結露予防を取り入れることをおすすめします。

換気で空気を入れ替え
結露の原因となる湿気が部屋にこもらないようにしましょう。換気をして、湿度が高くなった空気を入れ替えます。
換気をすると室温と外気温の温度差が縮まり、結露発生を抑えられます。寒いからこそ空気を入れ替えて、室内の湿度上昇、空気の温度差拡大を抑えてください。
室温は上げすぎない
寒い日に暖房を強くすると室内と外気の温度差が大きくなり、結露が発生しやすくなります。暖房を強くしすぎないようにしましょう。
空気の逃げ道を作る
湿度の高い空気が停滞しないようにします。カーテンは締め切ったままにしないなどの対策を実践しましょう。
窓を暖める
結露が発生しやすい窓下を専用のヒーターで暖め、外の冷気による寒暖差を小さくします。

結露ができてしまった場合の対処法は?

結露が発生したとき、建物や人体に被害が生じる前に対処するようにしましょう。

こまめなふき取り
雑巾などで水滴をこまめにふき取りましょう。水滴の量が多かったり頻度が高かったりするとたいへんですので、結露を取るワイパーで水滴を取り除くことをおすすめします。
結露対策テープ
窓の下に結露が溜まる場合、結露対策のテープを貼っておくと水滴を吸収できます。テープの代わりに新聞紙を使うこともできます。

結露の予防や対策をしても、カビ発生を完全に防ぐのは難しいといえます。カビが発生したあとは早めに対策することが重要です。

ガラス面のカビ
まだ深刻な状態でない場合、水滴を速やかにふき取ればカビも取り除くことができます。取り除けないカビは、ガラス用の洗剤を使用してください。
ゴムパッキンのカビ
ゴムパッキンのカビは取り除きづらく、カビ取りの強力な洗剤が必要な場合があります。ゴムパッキン専用のカビ取り洗剤が発売されていますので、カビの程度に合わせて選びましょう。

おわりに:予防と早めの対処で結露を防ぎましょう

結露は寒暖差が大きい冬に発生しやすく、放置すると建物や人体に悪影響を与えます。予防法は湿気のこもった空気の入れ替えや室温と湿度の管理です。対策をしても結露が発生することはありますので、放置せずに早めの対処をするようにしてください。

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