子どもの頭痛で見落としたくないサインとは

2026/6/30

山本 康博 先生

記事監修医師

MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長
東京大学医学部卒 医学博士
日本呼吸器学会認定呼吸器専門医
日本内科学会認定総合内科専門医
人間ドック学会認定医
難病指定医
Member of American College of Physicians

山本 康博 先生

子どもの頭痛は珍しいものではない

子どもも大人と同じように頭痛を訴えることがあります。片頭痛、緊張型頭痛、発熱や副鼻腔炎に伴う頭痛、睡眠不足やストレスによる頭痛など、原因はさまざまです。低年齢の子どもは、痛む場所や痛み方を正確に説明できないことがあります。そのため、頭が痛いという言葉だけでなく、暗い部屋に行きたがる、音を嫌がる、吐き気がある、遊びをやめて横になるなどの行動を合わせて見ることが大切です。痛みの訴えを軽く扱わず、経過を整理しておくと受診時に役立ちます。

片頭痛と緊張型頭痛の違い

片頭痛は、ズキズキする痛み、吐き気、光や音への過敏さを伴うことがあります。子どもでは大人より痛みの持続時間が短く、片側ではなく両側を痛がることもあります。一方、緊張型頭痛は締めつけられるような痛みがだらだら続き、姿勢やストレス、疲れが関係することがあります。日本小児神経学会は、子どもの頭痛ではまず薬に頼らない治療、生活の見直しが勧められるとしています。早寝早起き、朝食、画面を見る時間、習い事や学校生活の負担を振り返ることも大切です。

家庭でできる記録とセルフケア

頭痛が繰り返す場合は、痛みが出た日、時間、痛む場所、吐き気の有無、発熱、睡眠時間、食事、運動、月経との関係、薬を使った場合の効果を記録します。頭痛のきっかけが、寝不足、空腹、強い光、におい、長時間のゲームやスマートフォンであることもあります。痛みがあるときは、静かで暗めの場所で休ませ、水分を少しずつとらせます。市販薬を使う場合も、年齢や体重、持病、他の薬との関係があるため、初めて使うときや回数が増えるときは医師や薬剤師に相談してください。

早めに受診したい頭痛のサイン

突然の強い頭痛、これまでと明らかに違う頭痛、頭をぶつけた後の頭痛、繰り返す嘔吐、意識がぼんやりする、けいれん、手足の動かしにくさ、首の硬さ、高熱を伴う頭痛は、早めに医療機関へ相談してください。朝起きたときに強い頭痛や嘔吐がある、日ごとに悪化する、視力の変化がある場合も注意が必要です。頭痛そのものはよくある症状ですが、まれに緊急性のある病気が隠れていることがあります。迷うときは、かかりつけの小児科や救急相談に連絡しましょう。

学校生活を続けるための工夫

頭痛が繰り返す子どもでは、学校との情報共有も役立ちます。片頭痛で光がつらい場合は、座席やカーテンの調整で負担が減ることがあります。薬を学校で使う必要がある場合は、医師の指示や学校のルールに沿って、保護者と教員で確認しておきます。頭痛を理由に休む日が増えると、勉強や友人関係への不安が強くなることがあります。痛みを我慢させるのではなく、休む、受診する、生活を整える、必要な配慮を相談するという選択肢を持つことが、安心につながります。

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