記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
2026/9/7
記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
子どもの肌がカサカサしていたり、赤みやかゆみが続いたりすると、入浴方法や保湿剤の選び方で迷うことがあります。皮膚には外からの刺激を防ぎ、体内の水分が逃げすぎないようにする「バリア機能」があります。皮膚が乾燥するとこの働きが低下し、刺激を受けやすくなることがあります。
乾燥肌がみられるからといって、すべてがアトピー性皮膚炎というわけではありません。一方、アトピー性皮膚炎では皮膚のバリア機能が低下し、乾燥とかゆみを生じやすいことが知られています。
日本皮膚科学会と日本アレルギー学会の「アトピー性皮膚炎診療ガイドライン2024」では、治療中の保湿剤の使用や、皮膚炎が落ち着いた後も保湿を継続することが推奨されています。
汗や汚れが皮膚に残り続けると、かゆみや炎症を悪化させることがあります。そのため、皮膚を清潔に保つことはスキンケアの基本です。ただし、汚れを落とそうとしてナイロンタオルなどで強くこすると、皮膚への刺激が大きくなります。
洗浄料を使う場合は刺激の少ないものを選び、よく泡立てて手でやさしく洗います。その後は洗浄成分が残らないよう十分に流します。熱すぎる湯はかゆみを感じやすくなる場合があるため、子どもが不快に感じない温度に調整しましょう。
入浴後はタオルを押し当てるようにして水分を拭き取ります。皮膚を清潔にすることと、洗いすぎないことの両方を意識することが大切です。日本皮膚科学会でも、アトピー性皮膚炎のスキンケアとして入浴やシャワーによる清潔保持と刺激の少ない洗浄が示されています。
保湿剤には、皮膚に水分を保ちやすくするものや、皮膚表面を覆って水分の蒸発を抑えるものがあります。剤形や使用感は製品によって異なるため、処方薬の場合は医師や薬剤師の説明に沿って使用します。
アトピー性皮膚炎診療ガイドライン2024では、保湿剤は皮膚の乾燥やかゆみの軽減に役立ち、症状が落ち着いた後の状態維持にも有効とされています。また、アトピー性皮膚炎では一見正常に見える皮膚も乾燥している場合があるため、必要に応じて広い範囲に保湿剤を使用します。
ただし、保湿剤を塗ると赤みやかゆみが明らかに強くなる場合は、成分による刺激や接触皮膚炎なども考えられます。合わないと感じた製品を無理に使い続けず、医師や薬剤師へ相談してください。
赤みや腫れ、強いかゆみなど炎症がある場合、保湿剤だけでは十分に改善しないことがあります。アトピー性皮膚炎では、炎症の程度に応じてステロイド外用薬などの抗炎症薬を使用し、炎症を抑えながらスキンケアを続けることが基本です。
処方された外用薬について、心配だからと自己判断で極端に少なく塗ったり、症状が少し改善した時点で中止したりすると、十分な治療効果が得られないことがあります。塗る場所、量、回数、期間について医師や薬剤師から説明を受け、分からない点は確認しましょう。
皮膚から汁が出る、黄色いかさぶたや膿が目立つ、急に赤みが広がる、発熱を伴う、かゆみで眠れない状態が続く場合などは医療機関への相談が必要です。食物を摂取した直後に全身のじんましんや顔の腫れ、呼吸困難などが起きた場合は、通常の乾燥肌とは異なる緊急対応が必要になります。
子どもの乾燥肌では、強く洗いすぎず皮膚を清潔にし、入浴後などに保湿することが基本的なケアとなります。皮膚の状態は季節や体調によって変化するため、毎日同じように見えても、赤みやかゆみが増えていないか確認しましょう。
湿疹や強いかゆみが続く場合は、保湿だけで対応を続けず小児科や皮膚科へ相談することが大切です。適切な外用治療とスキンケアを組み合わせ、症状が落ち着いた状態を維持していくことが目標となります。