記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
2026/9/12
記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
仕事や家事、育児などで食事を用意する時間が十分にとれない日は、外食やコンビニエンスストア、スーパーの弁当や総菜を利用することがあります。中食とは、弁当や総菜などを購入し、自宅や職場などで食べる食事のことです。外食や中食を利用すること自体が、健康に良くないわけではありません。
厚生労働省のe-ヘルスネットでも、外食や中食は現在の食生活に欠かせないものとなっており、料理を上手に選びながら活用することが大切とされています。自炊できなかった日に食事を抜いたり、菓子だけで済ませたりするより、購入できる食品を組み合わせて必要な食事を確保する考え方も重要です。
女性は年齢だけでなく、月経の有無、妊娠や授乳、活動量、体格などによって必要なエネルギーや栄養素が異なります。女性向けと表示された食品を選べば十分というものではありません。自分の生活と体調に合わせ、食事全体が偏っていないかを見ることが基本になります。
外食や中食では、丼物、麺類、パンなど、一品で食事を済ませることがあります。こうした食事が続く場合は、主食、主菜、副菜のどこが不足しているかを確認すると選びやすくなります。
たとえば、おにぎりだけなら魚や卵、大豆製品を使ったおかずと野菜料理を追加します。うどんやそばなら、卵や肉などの具が入ったものを選び、野菜の小鉢を組み合わせる方法があります。サンドイッチを選ぶ場合も、具材の内容を確認し、野菜や乳製品、果物などを一品足すことができます。
農林水産省の食事バランスガイドでは、食事を主食、副菜、主菜、牛乳・乳製品、果物の料理グループに分けて考えます。一食ですべてをそろえることにこだわる必要はありません。朝と昼に野菜が少なければ夕食で補うなど、一日全体で調整しましょう。毎回異なる商品を探すより、自分が利用する店で組み合わせやすい食品をいくつか決めておく方法も続けやすくなります。
包装された弁当や総菜、加工食品には栄養成分表示が記載されているものがあります。消費者庁によると、一般用加工食品では、エネルギー、たんぱく質、脂質、炭水化物、食塩相当量などが表示されています。毎回細かく数値を計算する必要はありませんが、似た商品で迷ったときに比較する材料として利用できます。
たとえば、主菜を選ぶときにはたんぱく質量、麺類や弁当では食塩相当量などを確認する方法があります。ただし、数字が低い商品を選べば必ず健康的になるわけではありません。体重が少なく食事量も不足している人が、エネルギーの低い食品ばかりを選ぶとかえって必要量を満たしにくくなります。
また、「鉄を含む」「食物繊維が豊富」などの表示があっても、それ一品だけで食事全体が整うわけではありません。栄養成分表示は食品を比較するための一つの道具と考え、実際に含まれている料理や食品の組み合わせも確認しましょう。
忙しい日は朝食を抜き、昼も十分に食べず、夕方に菓子や甘い飲み物を多くとるといった流れになることがあります。間食そのものを禁止する必要はありませんが、食事の代わりに菓子類だけをとる生活が続くと、必要な栄養素を確保しにくくなります。
まとまった食事時間を確保できない場合には、一度に食べる量を減らし、時間を分けて補う方法もあります。朝に食欲がない人なら、最初はヨーグルト、果物、おにぎりなど食べやすいものを少量から始め、後で主菜を補う方法があります。夜勤や交代勤務では食事時間が不規則になりやすいため、一食を極端に多くするより、勤務予定に合わせて食事を分ける方法も検討できます。
一方、減量を目的として夕食を毎日抜くなど、極端な調整は避けましょう。食事の量は活動量や体格で異なります。一般的な女性の食事例に無理に合わせず、自分の体調や体重の変化を確認することが大切です。
食事を簡単に済ませる生活が続いてから、強い疲労感、立ちくらみ、体重減少などがみられる場合は、一度食事量を振り返りましょう。月経量が多い人では鉄不足などが関係する場合もありますが、症状だけで栄養不足と決めつけることはできません。体調不良が続くときは医療機関に相談してください。
妊娠中や授乳中、持病の治療中などでは、必要な食事量や注意したい栄養素が通常と異なることがあります。また、食物アレルギーがある人は、外食や中食の原材料について店舗や表示で確認することも必要です。
外食や中食を利用する日は、手作りできなかったことを問題にするのではなく、選べる食品の中で不足を補うことを考えましょう。主食だけなら主菜や副菜を追加する、野菜が少ない日は別の食事で補うなど、小さな調整でも食事は整えられます。毎食を理想通りにするより、数日単位で偏りを減らし、無理なく続けることが大切です。