ニキビに抗生物質は効く?効かない? 軟膏や飲み薬のメリット・デメリットを解説

2017/5/8 記事改定日: 2018/3/30
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三上 貴浩 先生

記事監修医師

東大医学部卒、医学博士

三上 貴浩 先生

ニキビの治療法にはさまざまなものがあり、その一つが抗生物質による治療です。しかし、使いすぎるとかえって状態が悪化するというウワサもあるため、使用に不安を覚える方も多いのではないでしょうか。今回の記事では、そんな抗生物質でのニキビ治療のメリットやデメリットについて、軟膏や飲み薬などタイプ別に解説していきます。

ニキビに効く抗生物質の軟膏は?

抗生物質の軟膏(塗り薬)は、詰まった毛包に感染する可能性のある皮膚上の細菌を殺す効果があります。軟膏によりますが一日の塗布回数は1~2回程度で、種類はジェルタイプやクリームタイプなどさまざまです。

ニキビに効く抗生物質の軟膏で、よく処方されるものはダラシンTゲルです。ニキビの原因であるアクネ菌を除去しつつ、炎症も抑える効果があります。

他には、アクアチムクリームも比較的処方されることが多い軟膏です。細菌の増殖を抑制し、アクネ菌を殺菌することで、ニキビの腫れや赤みを軽減させます。

抗生物質の軟膏を使うメリットは?

抗生物質の軟膏を使うメリットとしては、以下のものが挙げられます。

・細菌の感染で炎症を起こしている箇所を治療するのに有効
・ほかの抗アクネ菌クリームやジェルと比べて肌への刺激が少ない

抗生物質の軟膏を使うデメリットは?

抗生物質の軟膏を使うデメリットとしては、以下のものが挙げられます。

黒ニキビ、白ニキビには効果が得られない

抗生物質の軟膏は、基本的には炎症を起こしている赤ニキビに有効です。

「耐性菌」ができる

長期使用によって抗生物質への「耐性菌」ができると効果が半減するため、ニキビができたときだけピンポイントに使うのがコツです。また、耐性菌ができるとさらに皮膚の感染症を引き起こしたりする可能性があるため、通常は6~8週間程度しか使用できません

副作用

赤みやほてり、皮膚のはがれなど、軽度の皮膚炎症の副作用が起きる可能性がります。

ニキビに効く抗生物質の飲み薬は?

抗生物質の経口薬(飲み薬)も、軟膏タイプと同様、細菌を殺す作用があります。軟膏と併用して処方されるのが一般的です。

よく処方される抗生物質の飲み薬としては、ビブラマイシン®があります。テトラサイクリン系の抗生物質で、赤ニキビの原因であるアクネ菌の抗菌作用に加え、抗炎症作用があります。比較的副作用の少ない飲み薬です。

他には、ミノマイシン®もよく処方される飲み薬です。こちらもテトラサイクリン系の抗生物質で、効果はビブラマイシン®と同等ですが、副作用としてめまいが出やすく、運転などでの制限がかかります。

なお、妊婦さんや授乳中の女性は、より安全に使用できるエリスロマイシン系の抗生物質の服用がすすめられています。

抗生物質の飲み薬を使うメリットは?

基本的には重度のニキビ(胸や背中の丘疹、膿疱や顔に痛みを伴う結節がたくさんある場合)を治療するときに処方されるものですが、軽いニキビから重症のニキビまで、さまざまなニキビ治療で効果が得られます。

抗生物質の飲み薬を使うデメリットは?

抗生物質の経口薬を服用するデメリットとしては、以下のものが挙げられます。

・症状が改善されるまでに6週間程度かかる
・避妊ピルの効き目を弱めてしまうため、別の避妊の手段を考える必要がある
耐性菌ができてしまうため、4~6ヵ月程度しか使用できない

抗生物質の飲み薬で下痢に!?

抗生物質の飲み薬には、皮膚が太陽の光に敏感になる、めまい、嘔吐、下痢、軽い腹痛などの副作用があります。このうち下痢などの消化器症状は、抗生物質が腸内の菌を殺してしまうことが原因で起こると考えられています。

抗生物質をやめたらニキビが再発するって本当?

抗生物質だけでのニキビ治療は、やめたときの再発率が高いと言われています。抗生物質はニキビの炎症を抑える効果には優れていますが、炎症の根本的な原因を解決するものではないからです。そして、先述の「耐性菌」ができると抗生物質の効果も下がり、ニキビが再発し、さらに強い抗生物質を使うという悪循環に陥ってしまうリスクがあります。

このため、根本的にニキビを治療するには、抗生物質の治療だけでなく、肌環境や生活習慣を整えることが非常に重要です。

おわりに:抗生物質でのニキビ治療は使用期間を守ることが大切!

ニキビ治療で使われる抗生物質には、塗るタイプのものと飲むタイプのものがありますが、抗生物質は長く使いすぎると耐性菌が生じ、効果が得られなくなってしまう恐れがあるので、いずれも定められた期間で治療を行うことが大切です。もし抗生物質での治療で効果が得られなかった場合は別の治療法もあるので、詳しくは皮膚科医に相談することをおすすめします。

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