記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
2017/6/15
記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
「うちの赤ちゃん、お出かけ中は元気なのに部屋の中では咳が止まらない…」
―それ、ダニやカビが原因のアレルギーかもしれません。
今回の記事では、赤ちゃんのアレルギーを引き起こす、室内アレルゲンの具体例や対処法についてご紹介していきます。
アレルギーの最も大きな原因の1つは、イエダニです。カーテンやカーペットがある部屋には、恐らくイエダニが潜んでいます。イエダニはマットレス、枕、寝具がある寝室を最も好みます。イエダニはほとんどの人には無害ですが、イエダニやイエダニのフンに敏感な赤ちゃんはアレルギー反応を引き起こす場合があります。
イエダニを排除するためには、以下の対処法を実践してみるといいでしょう。
・毎週掃除機をかけ、イエダニを吸い取る
・湿った清潔な布で定期的に拭き掃除をする(空気中に塵が広がる可能性があるので乾拭きは避ける)
・寝具を55℃以上のお湯で洗う(週に1回程度)
・アレルギー対策用のマットレス、羽毛布団、枕を使う
・カーペットをフローリングに変える
・カーテンを洗う(月に1回程度)
・ぬいぐるみをベッドに置かない
・ぬいぐるみを洗う(2週間に1回程度)
・エアコンの排気口にフィルターをつけ、年に1度取り替える
アレルギーを引き起こすのはペットの毛ではなく、皮膚が細かくはがれ落ちた物や唾液、乾燥した尿が原因だと考えられています。
ペットによるアレルギーを防ぐために、以下の方法を実践してみるといいでしょう。
・可能な限りペットを外に出し、室内で居ても良い場所を制限する
・寝室にペットを入れない
・少なくとも週に一度はペットを洗う
・ペットの寝具類を定期的に洗う
・扇風機やエアコンを使ったり、窓を開けたりして換気をする
カビは、家の中で一番湿った部屋であるお風呂場、キッチン、洗濯場などであっという間に増殖します。拡大を防ぐためには、部屋を適度に換気し、家の中が特に湿度が高い場合には除湿機を使うとよいでしょう。カビは、ゴミ箱、シャワーカーテン、浴槽のタイルで増殖するため、このような場所は漂白剤や抗カビ剤を使ってキレイにしましょう。
「ねずみとゴキブリはアレルギーの引き金になる可能性がある」という研究があります。特にフンとアレルゲンは赤ちゃんの喘息の原因にもなり得るので、食べ物はラップをかけて保存し、ゴミ袋は口を縛るなど衛生面を整えるよう注意しましょう。
いかがでしょうか。部屋の衛生環境によっては、ダニやカビなどが増殖しやすくなっており、赤ちゃんのアレルギーが引き起こされてしまう恐れがあります!幸い、ご紹介したアレルギーの対処法はいずれも実践しやすいものです。大切な赤ちゃんを守るためにも、部屋をこまめに掃除するなど、日頃から家をキレイにすることを心がけてくださいね。