禁酒や減酒を成功させる秘訣とは!?体験談から必勝法を学ぼう!

2017/9/6 記事改定日: 2018/2/16
記事改定回数:1回

佐藤 典宏 先生

記事監修医師

産業医科大学第1外科

佐藤 典宏 先生

二宮 英樹 先生

記事監修医師

東大医学部卒、セレオ八王子メディカルクリニック

二宮 英樹 先生

三上 貴浩 先生

記事監修医師

東大医学部卒、医学博士

三上 貴浩 先生

酒は百薬の長ともいわれますが、やはり飲みすぎは身体に悪い部分もあります。禁酒したいと思っている人もいるかもしれませんが、なかなかうまくいかないという人が多いのではないでしょうか? お酒を完全に断つことが難しいなら、まずはお酒の量を減らしてみることからはじめてみてはいかがでしょうか。

この記事では、お酒の量を減らすコツを禁酒した人の体験談を交えて紹介します。減酒・禁酒を考えている人はぜひ参考にしてください。

禁酒や減酒の効果:飲酒量を減らすメリットとは

まずは、禁酒や減酒のメリットをみていきましょう。
お酒を止めたり飲む量を減らすと、短期間では次のような効果が期待できます。

・朝、気分が良い
・日中疲れにくい
・肌つやがよくなる
・健康になってくる
・体重が減ってくる

そして長期的に続けると、次のようなメリットも期待できます。

気分が良くなり精神状態が安定する

二日酔いになると不安になったり落ち込んだりすることがありますが、これは大量の飲酒とうつ病には強いつながりがあると考えられていることが関係しています。
もしすでに不安な気持ちや悲しい気持ちに陥りやすいのであれば、飲酒すると悪化してしまう可能性があります。
このような飲酒による気分の落ち込みは、飲酒量を減らすことで少しずつ改善していくといわれています。

睡眠の質が上がり熟睡しやすくなる

飲酒は「睡眠の質」に大きく影響します。眠れないからと「寝酒」する人もいるかもしれませんが、アルコールには眠りに陥りやすくする作用がある反面、睡眠を浅くして早期に目が覚めやすくなってしまう作用もあるのです。実際に、寝る前にお酒を飲むと熟睡しにくくなってしまうことがわかっています。
そのため、お酒の量を減らすことで、熟睡しやすくなり疲れがとれやすくなる効果が期待できます。

行動力と判断力、記憶力が向上し、穏やかな性格になる

飲酒をすると、判断力と行動力が低下しやすくなります。
また、お酒を飲むと攻撃的な性格になってしまう人は、減酒や禁酒で性格を穏やかに保てるようになる場合があります。そして、長期にわたっての大量飲酒は、記憶力を低下させると考えられています。お酒の量を減らすことで、記憶力が改善することがあります。

心臓病リスクの軽減

長期にわたる飲酒は、心臓肥大のリスクが高くなるといわれています。一度肥大してしまった心臓は完全にもとに戻すことができません。肥大してしまう前に禁酒や減酒をすることが予防につながるでしょう。

免疫系が強くなり、風邪や病気になりにくくなる

お酒は一般的な量を飲むだけでも、免疫システムに影響を与えることがあります。そのため、飲酒量が多い人は様々な感染症にかかる可能性が高くなるといわれています。最近風邪を引きやすくなったという人も、長期間飲酒量を減らすことで風邪や病気になりにくい体になる可能性があります。

飲酒量を減らすためのコツ

週に14単位※以上定期的に飲酒している人は、飲酒量を減らすことをおすすめします。以下を参考に禁酒や減酒にチャレンジしてみてください。
※14単位は平均的な度数のビール3リットル、もしくは度数の低いワインを小さなグラスで10杯分に相当します。

禁酒計画・減酒計画を立てる

まず、お酒を飲む量をどれくらい減らすか、自分で設定する必要があります。その日1日の飲酒量の上限を、毎日設定することが重要です。

予算を設定する

飲酒量の設定が終わったら、その量に見合った予算を設定しましょう。お酒の予算が減ってしまえば、自然と飲酒量も減っていきます。

友だちや家族など周囲の人に禁酒・減酒宣言をして協力を仰ぐ

友人や家族、会社の同僚など、周囲の人にお酒の量を減らしていることを伝えるようにしましょう。周囲の人の協力を得ることができれば、心が負けそうになったときにサポートしてもらえるでしょう。また、お酒の席でお酒をすすめられることもなくなるので、禁酒を続けやすくなるはずです。

計画を毎日継続する

毎日計画通りお酒の量をコントロールしましょう。「1度だけ」「今回だけ」という安易な気持ちで飲酒量の上限を超えてお酒を飲んでしまうと、その量が日常的な飲酒量になってしまい禁酒や減酒に失敗してしまう可能性があります。努力を無駄にしないためにも、毎日継続することが大切です。

小さいグラスに注いだり、購入する缶やビンのサイズを小さくする

お酒は小さいサイズを選ぶようにしましょう。缶ビールであればロング缶(500ml)ではなく、短いサイズの缶を選んだり、ワインも大きなグラスではなく、小さいサイズのグラスで飲むようにしてみてください。

度数の低いお酒を選んで飲むようにする

アルコール度数が少ない量のお酒を選ぶことで、アルコール摂取量を減らすことができます。スーパーやコンビニでお酒を買うときには必ず度数をチェックしましょう。

お酒を飲むときはこまめに水分補給をする

アルコールを分解するためにも、水分が必要です。お酒を飲む前に水を飲んだり、お酒を飲んでいる合間にチェイサーを飲むようにしましょう。ただし、アルコール飲料は水分補給になりません。水分補給は水やスポーツドリンクなどのノンカフェイン・ノンアルコールの飲料を摂取しましょう。

休肝日を作る

飲酒量を減らしたとしても、毎日お酒を飲んでいると肝臓が疲弊してしまいます。週に何日かお酒を飲まない「休肝日」を作りましょう。

アルコール依存症の治療にも使われる「減酒外来」とは

過度のアルコール摂取はアルコール性肝障害、肝硬変、膵炎など様々な病気を引き起こします。また長期間の大量飲酒でアルコール依存症を発症してしまうと、人間関係や家庭内でのトラブルも起こってしまいます。

アルコール依存症治療の専門医療期間には「アルコール外来」「アルコール依存症外来」を設けている病院がありますが、アルコール依存症の人にいきなり禁酒や断酒をさせても、本人達の抵抗感が大きく、治療がうまく進まなくなってしまう場合があります。

このような状況の打開策として注目を浴びているのが「減酒外来」です。
最近では、アルコールで問題を抱えている人はお酒の量を減らすだけでも身体や精神の調子が良くなるという研究結果があるので、まずは減酒からチャレンジしてみてはいかがでしょうか。

減酒外来では、

・病気や身体の状態
・飲酒量
・人間関係や家庭内でのトラブル・暴力
・患者自身の希望

について診察し「飲酒量を減らす」「お酒を飲まない休肝日をつくる」など明確な計画を指導したうえで治療を進めていきます。

減酒外来の対象者

減酒外来での治療は

・健康診断で肝臓の値が悪くなっていて、アルコールの量を減らしたい方
・健康のためにアルコールの習慣を適度に変えたい方
・断酒や薬物療法以外の方法で、アルコールの量を減らしたい方

のような人に向いているといわれています。

ただしアルコール依存症の人で断酒や薬物療法での治療が必要な場合は、減酒外来を受診してもアルコール外来やアルコール依存症外来をすすめらることがあります。またアルコールの過剰摂取で重篤な病気や障害が起こっている場合も、減酒ではなく断酒をすすめらることがあります。

体験談:1カ月間禁酒したら健康になった

ここからは禁酒に成功した人の体験談を紹介します。

Jさん(45歳・女性)は、1日の終わりにお気に入りの酒を飲むのが好きな、ごく普通のお母さんです。
1日にグラス2杯のワインしか飲まないので、Jさんは決して大酒飲みではありません。でもある日、「ワインを楽しむ時間が、楽しみというより習慣になっていた」と気づきました。
彼女は医師に相談して1カ月間禁酒しました。禁酒の計画は、1カ月間禁酒して健康のために毎日1時間のエクササイズを行うというシンプルなものでしたが、意外なことにすぐに健康面での効果を実感しました。

そして、「ワインの時間」はワインの風味を楽しんでいるというより、条件反射的にやっている習慣であることに気づいたそうです。

Jさんの身体に現れた禁酒の効果

禁酒を始めて最初の1週間は特につらさを感じず、新年会の乾杯ビールでさえ断っていたそうです。でも2週目の半ばになると、夫がビールを味わっている姿を見て苦しい思いをしながら我慢しましたと話しています。

2週目を過ぎると禁断症状も落ち着きました。そして夜10時前には眠りにつき、午前6時15分にアラームがなる前に自然に目が覚めるような健康的な睡眠サイクルを獲得したそうです。肌の調子もよくなり気持ちがいきいきとして、禁酒をこつこつと続けてきたことで自分自身にも自信が持てるようになりました。

また、当初減量は特に気にしていなかったそうですが、最初の1カ月で2.3kg体重が減り、
その後も少しずつ体重は減っていき、今はベルトの上にのっかっていた余計な肉が消えたそうです。
これは、ワインを飲まなくなったらスナック菓子を食べる量や機会が少なくなったことが要因かもしれません。

おわりに:効果を楽しみながら禁酒しましょう

いかがでしたか?禁酒したJさんの体験談を交えて禁酒と減酒の成功させる方法を紹介しました。
もちろんJさんのようにすぐに結果がでない場合もありますし、Jさんのようにいきなり禁酒を始めることができない人もいるでしょう。
もし完全に断酒するのは難しい場合や、自分でお酒をやめようとしても続かないという人は、減酒外来を受診してみてはいかがでしょうか。
周囲の人や病院の協力を仰ぎながら、ぜひ禁酒や減酒を成功させてください。


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