記事監修医師
産業医科大学第1外科
佐藤 典宏 先生
2017/3/1
記事監修医師
産業医科大学第1外科
佐藤 典宏 先生
健康的な食事をするためには、食べ物と同じくらい生活習慣にも気を配りたいところです。
食べ物を上手に摂ったら、整った生活を送ることでより健康的な身体になります。そこで気をつけるべきは、運動と食事の関係や水分摂取方法などです。
今回は食生活のために生活の中でできることのヒントを説明していきます。
全体的に健康になるためには、自分の身体を適正な体重にすることが重要です。健康的でバランスの取れた食事は、体重の維持に欠かせません。
肥満は2型糖尿病、癌、心臓病および脳卒中などの病気につながりますが、体重不足も健康に良くないです。
もし、体重を減らそうとしている場合は、食べる量を減らしてもっと運動を増やすしかありません。つまり、飽和脂肪酸や砂糖が多い食品を減らし、果物や野菜をたくさん食べましょう。
また、アルコールもカロリーが高いことを忘れないようにしましょう。お酒の量を減らすことで体重をコントロールするのに役立ちます。
運動は、体重を減らしたり、適正な体重を維持するのに役立ちます。ですがこれは、スポーツクラブに行って数時間運動しなければならないわけではありません。
日常生活でいろいろな運動ができます。例えば、帰宅途中でいつも使うバス停の一つ手前で降りて歩いてみてください。運動を良くすれば、心臓病、脳卒中、および2型糖尿病のリスクを軽減します。
運動した後でも、カロリーの高いものを摂取してはいけません。運動後に空腹を感じたら、カロリーが低くかつ満腹感を得やすい食品や飲み物を摂取しましょう。
自分の体重が適正よりも軽い場合、もしくは体重が適正かどうか心配なら、医師に相談してください。
毎日6〜8杯分の水を飲むことが推奨されています。これは食べ物から得られる液体に加えて摂取すべき量になります。ノンアルコール飲料はすべてカウントされますが、水と低脂肪乳が身体にいいです。
また、甘い炭酸飲料は、遊離糖※やカロリーが高く、また歯に悪いので、控えるようにしてください。
※遊離糖…食品や飲料に添加された糖、または蜂蜜、シロップ、無糖フルーツジュースの中にある天然の糖
無糖フルーツジュースとスムージーも遊離糖は高いです。なので、フルーツジュース、野菜ジュース、スムージーなどの飲み物の合計は、1日150ml(小さなコップ1杯分)以下でなければなりません。
暑い季節や運動後には、もっと水分を多めにとりましょう。
体重を減らすのにいいと考えて朝食を抜く人がいます。ですが実際は、定期的に朝食を食べる人は体重過多になる率が低いことが研究で示されています。
また、子どもにとって朝食を食べることは、精神的なパフォーマンスに良い影響を及ぼし、午前中の集中力を高めることが示されています。
健康的な朝食は、健康的な食事の重要な部分で、健康に必要なビタミンやミネラルを提供します。スライスされた果物をいれた全粒粉シリアルや低糖シリアルは、おいしく栄養価の高い朝食なのでおすすめです。
健康的な食事をするためのヒントとして、今回は「運動をして体重を維持する」「水分を摂る」「朝食を抜かない」を説明してきました。食べ物に気を配りながらこれらのことを行っていくと、より一層、健康的な食事ができるようになります。
2回にわたって健康的な食事をするためのヒントを紹介してきましたが、健康のためには、一つひとつを意識して行い、続けていくことが重要になってきます。無理なく続けられる範囲でやっていきましょう。