熱中症が重症化したときの症状は?どんな人が重症かしやすいの?

2017/5/24 記事改定日: 2019/5/8
記事改定回数:1回

前田 裕斗 先生

記事監修医師

前田 裕斗 先生

暑い季節になると心配なのが「熱中症」ですね。こまめに水分を摂り、涼しい場所で休むなどの対策を普段から行うことが大事ですが、もし熱中症になってしまったらどのような症状が現れるのでしょうか。重症度が高い症状はどのようなものなのでしょうか。

この記事で熱中症の初期症状から重症度の高い症状までをご紹介し、そのような熱中症に対処する方法について解説していきます。

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熱中症の初期症状と重症化したときの症状の違い

熱中症が重症化する前の初期の症状としては以下のようなものです。

  • 頭痛
  • めまいと混乱
  • 食欲不振と吐き気
  • 過度の発汗、顔色が悪い
  • 腕、脚、胃のけいれん
  • 呼吸もしくは脈拍が速くなる
  • 37℃以上の発熱
  • 強烈なのどの渇き

症状は大人も子供も同じであることが多いですが、子供の場合、元気がなかったり眠くなったりすることがあります。

熱中症が重症化したときの症状としては以下のようなものがあります。

  • 体温が40度以上である
  • 返事かおかしい、興奮しているなどの混乱がみられる
  • 鼓動が急に速くなる、または急に遅くなる
  • 汗を全くかかない
  • 肌が赤く乾燥する
  • ふらつく
  • 昏睡状態である
  • ひどく衰弱している

特に、年配の人にこのような症状が見られる場合はすぐに医師に見てもらいましょう。

熱中症が重症化しやすい人の特徴とは?

体力が低い人や身体の水分が不足しがちな人が熱中症を発症すると重症化しやすい傾向にあります。
具体的には、高齢者・小児・妊婦、心臓病や腎臓病などの持病がある人、下痢や風邪などで脱水気味の人、寝不足や二日酔いなどの体調不良の人が挙げられます。

また、のどの乾きや体調の変化を訴えることができない認知症や精神障害などがある人も周囲が気づかない内に熱中症を発症して重症化してしまうことも多々あります。

これらに当てはまる人や周囲の人は、暑い時期には屋外・屋内を問わずこまめな水分補給を心がけ、なるべく過ごしやすい環境を整えるようにしましょう。

熱中症を重症化させないための対処法は?

熱中症の重症化を防ぐには、できるだけ早く対処をする必要があります。周囲の人に熱中症の症状がみられるときはすぐに以下のような対処法を取りましょう。

  1. 日のあたる場所から離れ、日陰、エアコンのある場所などの涼しい場所へ連れて行く
  2. 横に寝かせる
  3. 重症の場合には救急車を呼ぶ
  4. 冷たい水でシャワーをあてたり、濡れたスポンジで体をこすったりする
  5. 手首、首、わきの下、股の間に濡れた冷たい布をあてる
  6. 飲みものを飲むことができるのであれば、水やスポーツドリンク、経口補水液などの飲みものを飲ませる。(カフェインが入ったものは避ける)

おわりに:熱中症が重症化したらすぐに病院へ

自分や周囲の人に熱中症の症状が見られたら、すぐに涼しい場所に移動し体を冷やしましょう。そして重症化したら、すぐに病院に行きましょう。子供や高齢者には特に気を配る必要があります。自分の健康状態だけでなく、周囲の人の様子にも普段から注意してあげるようにしましょう。

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