記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
2017/3/15
記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
妊娠がわかったあなた。まだ男の子か女の子かわからないのに、ベビー服の色に迷ったり、おもちゃを買い始めたり、部屋の模様替えを始めたり、あれやこれや楽しいことでしょう。でもその前に必要な、出産までにやらなくてはならない検査について、お伝えします。
内診とエコー検査(超音波検査)で胎児の状態をまず調べます。あなたが初産でないなら、前回の出産の情報(出産予定日より早かったか、遅かったか、何か問題点はなかったか)を必ず、医師に伝えてください。出産にともなうリスクを避けるためにも、発達の問題を見つけるためにも、定期的な検査は必要です。
最初の3カ月までは流産のリスクが大きいため、月2回程度の検診を求められることもあります。6ヶ月までは最低月1回の検診は必要です。6カ月以降はまた月2回程度、臨月に入ったなら、週に1回の検診を受けるのが一般的です。胎児と母体の健康状態に左右されますが、出産までに少なくとも10回以上の検診を受ける必要があります。検査費用については、一部負担をしている自治体もあります。
定期検診で毎回検査するのは、血圧を測り、子宮の大きさを調べ(内診またはあなたの腹囲の測定など)、体重を測り、また尿サンプルを取って、子癇前症とよばれる妊娠中毒症の徴候となるタンパク質が含まれすぎていないかを調べます。これは母子ともにリスクがおよぶ危険な徴候なので特に必要です。超音波検査は胎児の子宮内での位置(逆子でないかなど)や羊水の量、胎盤の状態などを確認します。
さらに、骨盤検査、乳房検査、子宮頸がんのパップテスト、赤ちゃんの心拍を聞くためのドップラースキャン、血液検査(肝炎、HIVなどの確認)など、他の検査をうけることができます。妊婦健診の結果、妊娠が原因の異常などが見つかった場合、公費負担でさらに詳しい診察を受けることができる自治体もあります。
次回の診断を受けるまでに、自分自身の健康の状態と変化について注意深く観察して、記録してください。診察の場で、医師に聞きたいことや助言をもらいたいことなどを伝えても、準備不足で良い答えが導き出せないことがあります。感情的な変化や、気にかかること不安に感じていることなども短く手帳などにメモ書きしておきましょう。このメモは赤ちゃんの成長記録の1ページになります。
不安なきもちは胎児に伝わります。どうかおだやかな気持ちで妊娠生活をお過ごしください。