子供や高齢者に多い!?「てんかん」を発症する原因は?

2017/6/14

山本 康博 先生

記事監修医師

東大医学部卒、独立行政法人国立病院機構東京医療センター

山本 康博 先生

突然の痙攣やひきつけを引き起こす「てんかん」。一時はニュースで話題になったことのある病気ですが、そもそもどんな人がてんかんを発症するのでしょうか?てんかんの原因について、医師監修の情報をお届けしていきます!

てんかんの原因は?

てんかんを発症する人の大半は、高齢者か子供といわれています。てんかんのうち、半分以上が原因不明とされていますが、特定された原因のうちの多くは、何らかの状態で脳が影響を受けたことが関連しているのではないかと考えられています。

てんかんは大まかに「特発性てんかん(原因がはっきりしないもの)」と「症候性てんかん(脳腫瘍など脳に他の異常があって、それによっててんかん発作を引き起こしているもの)」の2つのタイプに分類され、タイプに応じて考えられる原因は異なります。詳しくは以下で解説していきます。

特発性てんかんとその原因

はっきりとした原因が不明であり、家族から遺伝的に受け継がれた可能性のあるてんかんが「特発性てんかん」です。てんかん患者の多くはこれに分類されます。
特発性てんかんの原因は脳細胞の変異にあると考えられていますが、てんかんを引き起こす具体的な遺伝子についてはまだ特定されておらず、遺伝子とてんかんとの関連性ははっきりとわかっていません。なお、てんかんの家族歴のない人でも、突然の遺伝子変異でてんかんを発症することがあります。

症候性てんかんとその原因

「症候性てんかん」の基本的な原因は、脳に損傷を与える病気や脳の発達異常など、正常な脳神経細胞の電気活動を妨げるもの全般です。具体的な原因としては、以下のものが挙げられます。

・脳細胞が低酸素に陥ること(脳卒中やくも膜下出血など、あるいはショック状態など脳の血流が少なくなったとき)

・脳腫瘍
神経線維腫症や結節性硬化症による腫瘍もこれに含まれます。

・分娩時や幼少期、あるいは大人になってからの頭部の外傷

・薬物やアルコールの乱用

・血糖値や電解質の異常

・アルツハイマー病

・脳に障害を与える感染症(髄膜炎、脳炎など)

・分娩中に赤ちゃんの脳が酸欠状態になった
へその緒が絡みついたり、へその緒が圧縮されたときに酸素の供給が不十分になり、てんかんを引き起こすことがあります。

・発達障害や知的障害を持っている(自閉症スペクトラム障害など)

おわりに:怪我や病気で発症するケースも

てんかんは、多くの場合原因が特定できません。しかし、突然の事故による頭の怪我や、脳に影響を与える何らかの病気が原因で、てんかんを発症するケースもあります。ご紹介した病気にかかっている方や、過去に頭を怪我したことのある方など、てんかんを発症する恐れがある場合は、早めに病院で検査を受けることをおすすめします。

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