記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
2017/8/21
記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
子供の気分が悪いときに、学校を休むべきかどうかを決めることは難しいかもしれません。判断に迷ったときの参考になるように、どのような場合に子供を休ませるべきかについて解説します。また、子供が持病を持っているときの対応についても紹介しています。
体調不良と言っても、すべてのケースで子供に学校を休ませる必要はありません。子供が学校に行けるかどうかを決めるときには、自分自身に以下の質問をしてみてください。
たとえば、授業を聞いていられるでしょうか?或いは、体育の授業に参加できるでしょうか?給食は食べられるでしょうか?・・・子供の様子を見て不安に感じるようであれば、子供を休ませましょう。
ここでも不安が残るならば休ませましょう。
もしそうであれば子供を学校に行かせるべきではないでしょう。
答えに迷った場合は「常識的にどうなのか?」ということを考えて判断するのも良いでしょう。以下に、子供の体調不良の代表的な例を紹介します。
軽度の咳や風邪ならば学校に通うことができるでしょう。
しかし、熱があったり、震えや眠気がある場合は学校を休ませてください。病院で診療を受け、気分が良くなってから24時間後以降に登校させるのが良いでしょう。
子供の熱が上がっている場合は学校に行かせず、休養後気分が良くなってから24時間以降に登校させましょう。
発疹は、水痘や麻疹など「感染症の初期症状」の可能性があります。発疹のある状態で子供を学校に行かせることは避けましょう。病院で診察を受けてから学校に行かせてください。
頭痛が軽度であれば、学校を休ませる必要はほとんどないでしょう。
ただし、頭痛がよりひどくなったり、熱が上がったり、眠気に襲われるなど、他の症状を伴う場合は、登校させずに、医師に相談するようにしてください。
下痢と嘔吐がある場合、症状が消えてから少なくとも48時間が経過するまで学校を休むようにしましょう。
また、小児の下痢や嘔吐は治療を受けなくても良くなることが多いですが、症状が続く場合は病院で治療を受けてください。
喉の痛みだけの場合は通常は登校しても問題ありません。
しかし、高熱を伴っているのならば学校を休ませてください。
子どもが水痘を罹っている場合は、水疱が完全になくなるまで学校を休ませましょう。
突発的な体調不良とは少し異なりますが、子供が持病を抱えている場合は、健康状態の管理方法について学校側と話し合っておくようにしましょう。学校に提供したほうがいい情報として以下のものがあります。
・子供に必要な医薬品の詳細と必要な時間
・薬の副作用
・どのような状態になったときに「緊急事態」と見なすことができるか
・緊急事態がおきたときにすべきこと、してはならないこと
・食事のニーズ、子供が身体的に活発になる前にとらなければならない行動などの特別な処置
・子供が治療のために定期的に学校を休む必要があるかどうか
学校に提供する必要がある情報については、子どものかかりつけ医や病院の専門家に相談してください。
そうすれば学校に薬を保管したり、薬を投与するのを手助けするなど、学校が取らなければならない対応についてアドバイスをもらえるでしょう。
判断基準に迷うこともあると思いますが、大切なのは「子供が健康的に学校生活を送れるかどうか」。
登校が難しそうであれば、無理をさせずに様子を見ましょう。
反対に子供が学校に行きたがっても「発熱、嘔吐・下痢、水痘、発疹」などの症状がある場合は学校を休ませるようにしてください。