記事監修医師
東大医学部卒、セレオ八王子メディカルクリニック
二宮 英樹 先生
2017/7/5
記事監修医師
東大医学部卒、セレオ八王子メディカルクリニック
二宮 英樹 先生
口の中にできてしまうと気なって仕方がない「口内炎」
口内炎があるだけで仕事や勉強へのやる気も下がってしまいます。
このような口内炎の原因は何なのでしょうか?治療するためにはまずどうしたらいいのでしょうか?
この記事では考えられる口内炎の原因や自分でできる治療法に関してご紹介していきます。
多くの場合、口内炎の原因を特定することは難しいですが、主に以下のような原因が考えられます。
・ストレスや不安
・ホルモンの変化―月経中、妊娠中に口内炎を発症する女性もいます
・刺激の強い歯磨き粉の使用
・特定の食品(チョコレート、辛い料理、コーヒー、ピーナッツ、アーモンド、イチゴ、チーズ、トマト、小麦粉など)の飲食
・噛んでしまったり、かたい食べ物を食べたりして口の中を傷つけてしまった
・入れ歯があっていない
口内炎のできやすさは遺伝的影響も考えられます。中には、ビタミンB1、B2や鉄分の欠乏症、炎症性腸疾患(IBD)、セリアック病やベーチェット病などの特定の疾患が原因で口内炎ができていることもあります。
自分でただの口内炎だと思っていても、そうではないこともあります。例えば、炎症が口や唇の周りにでき、チクチクしたり、かゆかったり、熱を持つような感覚があればヘルペスの可能性があります。
他にも、子どもの手や足に水疱がたくさん現れるときは手足口病の可能性があります。頬の内側に白い網状の模様が現れるときは口腔扁平苔癬の可能性があり、歯科領域では比較的よく見られます。
もし、口内炎が3週間以上続いたり、何度も再発を繰り返す状態だったり、口内炎の痛みが強い場合は、医師(もしくは歯科医)に相談しましょう。
口内炎は通常1~2週間程度で自然に治ります。症状をやわらげるために使える市販薬もあります。薬局・ドラッグストアで薬剤師に、口内炎の治療薬について尋ねてみましょう。口内炎治療用の塗り薬やうがい薬を紹介してくれるので、それらを使って治療を始めます。
口内炎の治療中は口の中に刺激を与えないよう気をつけましょう。刺激を少なくするために以下のような工夫を相手もいいでしょう。
・毛が柔らかい歯ブラシ、刺激の少ない歯磨き粉を使う
・硬い食べ物や辛い食べ物を避ける
・飲み物を飲むときにストローを使用する
口内炎を予防することは非常に難しく、遺伝的影響や疾患など自分ではどうしようもできないことが原因の場合もあります。ただ、先ほどご紹介した口内炎の原因を作らない努力をすることは有効な対策です。口の中の刺激を減らしたり、ストレスコントロールを心がけたりしましょう。
口内炎は通常1~2週間で自然に治ります。治療中は口への刺激を減らすよう心がけましょう。ただし、口内炎がなかなか治らないときや、痛みがひどいときは医師に相談しましょう。自分でうまく治療できていないか、他の感染症、疾患の可能性もあります。