禁煙の言い訳する自分に打ち勝つ。失敗を恐れずに禁煙しよう!

2017/7/15

山本 康博 先生

記事監修医師

MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長
東京大学医学部卒 医学博士
日本呼吸器学会認定呼吸器専門医
日本内科学会認定総合内科専門医
人間ドック学会認定医
難病指定医
Member of American College of Physicians

山本 康博 先生

禁煙を始めようと思ってもいろいろな言い訳が頭に浮かびます。

「付き合いがあるし...」「仕事の質が下がりそう」「気分が落ち込む...」「失敗しそうだし」

このような言い訳をしたくなる自分をどうにかしたいと思ったら、これから紹介するアドバイスを参考にして、禁煙への決意を固めてください。

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禁煙の言い訳①:「付き合いもあるしな~」

タバコは喫煙者同士をつなぐコミュニケーションツールとしての側面をもっています。そのため、タバコをやめると喫煙者仲間との仲が悪くならないか心配だ、という人もいるでしょう。しかし、あなたをとりまく人間関係は喫煙者ばかりではないはずです。禁煙することで、いままでタバコが苦手だからなんとなく仲良くなれなかった人達との交友が始まることもあるでしょう。それに、喫煙者の友人も、本当にあなたと仲がよければ禁煙したあとも今までと同じように付き合ってくれるはずです。

人間関係を言い訳に、禁煙を先延ばしにしないようにしましょう。

禁煙の言い訳②:「仕事の質が下がりそう」

仕事中の気分転換としてタバコを吸う人は多いですし、タバコが集中力を持続させてくれていると感じている人もいるでしょう。そのため、仕事のパフォーマンスへの影響を懸念して禁煙に二の足を踏んでいる人も多いのではないでしょうか。

確かに、ニコチン離脱症状の一つには「集中力の低下」があります。タバコをやめて最初の数週間は集中しづらいと感じることもあると思われます。

しかし、集中力の低下は一時的なものであり、そのつらい時期を乗り越えられれば、また普段どおり仕事ができるでしょう。

禁煙の言い訳③:「気分が下がる」

過去に禁煙した事のある人の中には、気分の低下を感じて失敗したという人もいるのではないでしょうか。ニコチン離脱症状の一つに「うつ状態」があります。これは、タバコの煙とニコチンの摂取を体と脳が求めることで起こる反応と考えられています。

もしこのような症状を感じた場合は、無理せず医師に相談しましょう。医師はニコチン置換療法などの医療的措置であなたの症状の改善を手助けしてくれるでしょう。

そして、このようなうつ症状もまた6週間から2カ月間経つと次第に改善していくと考えられています。

禁煙の言い訳④:「もう手遅れ」

長期間喫煙をしている人の中には、いまさら健康改善のために禁煙しても手遅れだと思っている人もいるのではないでしょうか。しかし、長期間喫煙をしている人でも、禁煙することで健康上のメリットを得られると考えられています。

例えば、禁煙するだけで心臓発作を起こすリスクを下げることができると考えられていますし、禁煙を1年続けられればそのリスクは半分になるとされています。その他にも口内環境の改善により口臭も軽減され、歯肉疾患のリスクも減らせます。

実際に、ある研究で30~35年間喫煙していた人が禁煙に成功したことで、肺がんのリスクが下がったことが分かっていますし、30歳で禁煙した人の場合、肺がんで亡くなるリスクは非喫煙者とほぼ同じであるという報告もあります。

そのため、失敗を恐れて禁煙しないより、今すぐ禁煙に取り組んだほうが確実に健康には良いといえるでしょう。

おわりに:失敗しても大丈夫!まずは禁煙の努力をすることが大事

失敗を恐れて、禁煙への一歩を踏み出せないでいる人もいるでしょう。また、いろいろな言い訳をして努力しないようにしている人もいるかもしれません。ですが、それも今日で終わりにしましょう。今回ご紹介したアドバイスをもとに、今一度禁煙への決意を固めてはいかがでしょうか。言い訳する自分に打ち勝ち、禁煙を成功させましょう!

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