記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
2017/6/27
記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
薬物中毒は、さまざまなドラッグを使用することで中毒症状を引き起こします。中でもコカインは一度使用すると、やめることが困難な状態に陥る薬物として知られています。今回はコカイン依存症の治療方法を解説します。
コカインは、気分を高揚させ、自信や活力に満ちているように感じさせる覚醒剤です。しかし、コカインの使用者は最終的には疲れて憂鬱な状態になり、長期的に使用を続けた状態でコカインとクラック・コカインをやめると、精神的な苦痛を感じることになります。このような依存状態に陥った人にとっては、コカインやクラック・コカインをやめることは非常に困難です。コカインの長期間の使用は、既存の精神的な問題を悪化させ、うつ病、不安、パニックにつながります。
粉末コカインであれクラックコカインであれ、コカイン依存症の治療には様々な方法があります。しかし、どんな状態の人にも通用する「万能な解決策」はありません。
いきなり完全にやめることを選択する人もいますが、より緩やかな形でやめていく方法を選択するほうが良い結果が出る場合もあります。
ただし、ヘロインとは異なり、粉末コカイン、クラックコカイン、その他の覚醒剤には、代用となる薬品がありません。睡眠障害などの関連症状を和らげる薬を代用の薬として使用する場合があります。
コカイン依存症の治療を受けている期間は、自宅で暮らしながら、更正施設が運営している薬物に関するプログラムに参加することになるでしょう。なかにはコカインを自分の力でやめる人もいますが、専門医のカウンセリングと専門施設の支援の組み合わせによって最良の結果が得られることを示す証拠があります。
専門医のカウンセリングは、依存症に関連する精神的な問題に役立ちます。これは通常、薬物依存患者専門のセラピストまたはカウンセラーとのトークセラピーです。より専門的なサポートの紹介を含む場合があります。
社会的支援とは、適切な収容施設を見つけること、非使用者の人脈を構築すること、仕事や教育に再参加することに役立つ可能性があります。ただし、回復までにどれくらいの時間がかかるかは、状況によって異なります。
コカイン依存症の治療を受けているほとんどの人に良い結果が出ています。パウダーコカインの問題で治療を受けている10人中7人は、6ヶ月以内に使用をやめたり、使用量を大幅に減らすことができるとされています。
相互支援団体が助けになる人もいます。コカイン使用者の中には、アルコールや大麻の問題も抱えている人もいて、これらの依存症がある場合は、その分野に特化した支援を受けることが推奨されます。
コカイン依存症から立ち直るためには、本人の努力はもちろん、周りのサポートが重要になります。しかし、勇気を持って抜け出す覚悟ができれば、必ず薬物中毒からは立ち直れます。もちろん、違法薬物に手を出さないことが、一番重要なことは言うまでもありません。