実践的な不眠症改善法で眠れない悩みを根本から解消しよう!!

2017/6/28

山本 康博 先生

記事監修医師

東京大学医学部卒 呼吸器内科医

山本 康博 先生

夜になっても眠りにつけない、何度も目を覚ましてしまう、怒りっぽくなってしまうといったことに心当たりがあったときは要注意。常に睡眠に問題を抱えている不眠症の原因を特定し、改善していく方法について解説していきます。

主な不眠の原因

成人の場合、健康のためには6-8時間程度の睡眠が必要だといわれています。十分に睡眠を取らないと疲労が取れず、集中力を欠いたり、情緒が不安定になりがちです。眠ろうとしても眠れないのが不眠症で、不眠症を引き起こす原因の主なものは次の通りです。

主な不眠の原因

・ストレス、不安、憂鬱
・雑音
・部屋が暑すぎる、あるいは寒すぎる
・ベッドが合っていない
・アルコール、カフェイン、ニコチン
・時差ぼけ、交代制勤務

ほかにも、うつやパニック障害、癌や糖尿病など、不安障害や神経障害によって不眠症が起きることがあります。この場合は、個別に医学的な処置をとらなければなりません。

生活習慣の見直しから不眠症を克服

不眠症から脱出するべく、行動や生活スタイルを見直してみましょう。よく眠れるようになるためにできることはたくさんあります。ここでは不眠症を克服するためのヒントを紹介します。実践できそうなものから取り組んでみましょう。

①毎日同じ時間に起きる

週末の朝は遅くまで寝てしまいがちです。週を通して十分な睡眠を得られていない場合は、特にその傾向が強いでしょう。しかし、不眠症の場合は、体が一定した時間に起きられるように訓練するために、毎日同じ時間に起きる必要があります。

②アルコール、ニコチンやカフェインなどの刺激物を控える

カフェインの効果は数時間、人によっては24時間にわたって続くおそれがあります。カフェインが睡眠に与える影響は強く、カフェインは眠りにつくことを難しくさせるだけでなく、夜中に何度も目を覚まさせてしまう可能性もあります。

また、アルコールは、それを口にしてから初めの数時間にわたっては鎮静作用があるかもしれませんが、その後は何度も目を覚まさせてしまう作用があるため、夜中ゆっくり休むことができなくなってしまう可能性があります。充血緩和剤や喘息の吸入器など、刺激剤として機能する薬剤を使用している場合は、医師に相談しましょう。

③昼寝を制限する

昼寝は不足している睡眠を補うために適した方法であるように思えますが、必ずしもそうとは限りません。不眠症を改善するには、規則的な睡眠パターンを身につけ、睡眠を暗さや一貫した就寝時間などと結びつけることが大切です。昼寝をすることは夜の睡眠の質に影響をおよぼす可能性があるのです。

④定期的に運動をする

適度な運動は、睡眠の質を改善する効果が期待できます。ただし、寝る直前に運動をすると、睡眠を妨げてしまう可能性があるので避けてください。寝ようと考えている時間の少なくとも2~3時間前になったら運動しないようにしましょう。

⑤ベッドの中での活動を制限する

ベッドですべきことは睡眠だけです。不眠症に悩まされているなら、ベッドにいるときや寝室にいるときには、勉強も電話も禁止しましょう。また、テレビを見たりラジオを聞いたりすることも避けましょう。このような活動によって寝付けなくなってしまう場合もあります。

⑥寝る直前に飲食をしない

夜食を食べたり就寝前に軽食を食べたりすることで、消化系が活発になり眠れなくなってしまうことがあります。このことは胃食道逆流や胸やけに悩まされている人にとっては、症状が悪化してしまう可能性があるため、さらに重要です。また、寝る前に飲み物を飲みすぎると、膀胱に尿が溜まり夜中に何度もトイレに行きたくなってしまうことで、睡眠が妨げられる場合があります。

⑦睡眠環境を快適に整える

室温、明かり、音を調整し、寝付きやすい寝室を作りましょう。ベッドは寝ていて快適さを感じるものであることが望ましいです。また、寝ているときに、ペットが寝室で物音を立てる癖がある場合は、別の部屋にペットが移すようにしましょう。

⑧寝る前には心配事は忘れる

1日を振り返って明日のための計画を立てるのは、睡眠以外の時間(夕食後がいいかもしれません)にまわすようにしましょう。目標は、寝ようとしているときにこのような考え事をしないようにすることです。また、職場から帰宅する前に次の日の仕事に関連した物事のリストを作っておくことも役に立ちます。そうすることによって、少なくとも一つの懸念は頭の中から取り除くことができます。

⑨リラクゼーション療法を活用する

寝る前に心と体を落ち着かせましょう。段階的筋弛緩法や深呼吸、心的イメージ、瞑想、生体自己制御などを取り入れてみてください。

⑩認知療法を試す

認知療法によって不適切な考えや不眠症に影響している可能性がある考えを特定し訂正することで、不眠症を緩和することができる場合もあります。さらに、認知療法によって睡眠の基準や年齢に関連した睡眠の変化について適切な情報を得ることができ、理にかなった睡眠目標を立てることの手助けにもなります。

おわりに:質のよい睡眠のためによい生活習慣の実現を

よい睡眠衛生をつくりだすことが、不眠症を改善する上でとても重要です。喫煙、飲酒、運動、ベッドでの過ごし方、身のまわりで改善できそうなことは見つかりましたか。睡眠薬などに頼る前に、まずは生活習慣の見直しから始めてみましょう。簡単なことを取り入れるだけでも劇的に改善することがあります。

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