外耳炎になるとどんな症状が出る?慢性化したときの症状は?

2017/7/11 記事改定日: 2019/1/17
記事改定回数:1回

山本 康博 先生

記事監修医師

東京大学医学部卒 呼吸器内科医

山本 康博 先生

外耳炎とは、過度な耳掃除などで外耳道の皮膚が傷ついたことが原因で起こる、耳の感染症の一種です。
「中耳炎」という病名は聞き覚えがあるかもしれませんが、もしかしたら外耳炎という病名は聞きなれない人もいるかもしれませんね。
この記事では、外耳炎の症状について詳しく解説していきます。

外耳炎の症状とは?

外耳炎の主な症状は以下のとおりです。

耳の痛み
特に頭を動かすときや耳たぶを触ったときに痛みを感じる傾向にあります。
耳道内やその周辺のかゆみ、ヒリつき
外耳と外耳道の赤みと腫れ
耳の中の圧迫感や膨満感
外耳道の中や周囲の皮膚が鱗状になる。皮膚が剥がれ落ちることもある。
耳からの排出物
水っぽい薄い液体や膿のような濃い液体、悪臭のある黄色っぽい排出物が出ます。
喉の痛み
耳が聴こえにくい
耳のできもの
耳の中の毛包が細菌に感染して炎症を起こし、腫れて「できもの」になったものが外耳炎になることがあります。

外耳炎のサインは?

外耳炎には以下のような初期症状や兆候が見られます。当てはまる項目が多い場合は放置せずに早めに病院を受診するようにしましょう。

  • 耳のかゆみが強くなった
  • 耳の内部が突っ張るような違和感がある
  • 耳の入り口などにおできができる
  • 耳垢が黄色っぽく粘性があるなど、色調や性状に変化が見られる
  • 耳かきをすると痛みが生じる
  • 耳だれがある
  • 耳たぶを引っ張ると耳の痛みが増す
  • めまいや耳の聞こえにくさが気になる

外耳炎が慢性化したときの症状

外耳炎の症状が数ヵ月~何年も続く場合、慢性外耳炎に発展する可能性があります。
具体的な症状としては以下のものがあります。

外耳道内や周囲のかゆみ
耳を動かすと、耳の不快感や痛みが悪化する
短期の外耳炎より軽度な傾向にあります。
耳からの薄い排出液
耳垢が少ない
耳垢が詰まって耳が聴こえにくい

外耳炎の合併症

まれに外耳炎による合併症が起こることがあります。主な合併症は以下のとおりです。

膿瘍

膿瘍とは、耳の中や周囲にできる痛みを伴う腫瘍のことです。基本的には自然に治癒しますが、症状によっては病院で膿を出してもらう必要があります。

外耳道の狭窄

慢性外耳炎の場合、耳の皮膚が外耳道内に蓄積することで外耳道が狭くなり(狭窄)、聴力に影響を及ぼしたり、聴覚障害を引き起こしたりすることがあります。ただ、点耳薬で治療できるケースがほとんどなので、そこまで深刻な症状ではありません。

鼓膜の炎症や破れ

外耳炎の炎症が鼓膜にまで広がり、膿が内耳の内側に蓄積されることで鼓膜が破裂(裂傷)することがあります。以下の症状が見られる場合、鼓膜に何らかの炎症が起きている可能性があります。

  • 一時的な難聴
  • 耳の痛みや不快感
  • 耳からの粘液の排出
  • 耳鳴り

多くの場合、鼓膜の破れはおよそ2〜3ヵ月で自然治癒しますが、改善の兆候が見られない場合は、手術が必要になることがあります。

蜂巣炎

蜂巣炎とは、外耳炎の後に起こりうる細菌性の皮膚感染症です。皮膚の表面に生息する菌(通常であれば無害な菌です)が、損傷した部位を通過し、皮膚の深い層に入ったときに引き起こされます。蜂巣炎の症状は以下のとおりです。

  • 患部の皮膚が赤くなる(熱や痛みを伴う)
  • 吐き気
  • 震え
  • 寒気
  • 気分が優れない

大部分の蜂巣炎は、抗生物質を1週間服用することで治療できます。ただし、深刻な病気にあった人や感染の影響を受けやすい人に蜂巣炎が起こった場合、入院が必要になるケースもあります。

悪性外耳道炎

悪性外耳道炎は深刻な合併症ですが、発症するのは非常にまれです。悪性外耳道炎になると、外耳道を囲む骨にまで感染が広がります。悪性外耳道炎は、子供よりも成人がかかりやすいとされています。特に、糖尿病やHIVで免疫力が低下している成人は発症率が高いといわれています。

悪性外耳道炎の兆候や症状は、以下のとおりです。

  • 重度の耳の痛みと頭痛
  • 外耳道の骨の露出
  • 顔面神経麻痺

悪性外耳道炎は治療を受けなければ、最悪の場合、死に至ることがあります。しかし、抗生物質や手術などの適切な治療を受ければ、損傷した組織を除去し、症状を改善することができます。

おわりに:症状が悪化する前に治療を始めるのが重要。気になる症状があるときはすぐに病院へ。

外耳炎になると、耳が痛くなったり、耳だれが出てきたりします。外耳炎自体はそこまで深刻な病気ではありませんが、放置しておくと耳の骨にまで感染が広がったり、鼓膜が破れたり、合併症に発展することがあります。気になる症状が現れた段階で早めに病院を受診するようにしましょう。

※抗菌薬のうち、細菌や真菌などの生物から作られるものを「抗生物質」といいます。 抗菌薬には純粋に化学的に作られるものも含まれていますが、一般的には抗菌薬と抗生物質はほぼ同義として使用されることが多いため、この記事では抗生物質と表記を統一しています。

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