記事監修医師
前田 裕斗 先生
2017/7/26
記事監修医師
前田 裕斗 先生
難聴は音信号が脳に届かない結果として起こり、その原因には様々なことが考えられます。難聴にもいろいろな種類があり、それが起こる原因も一概には言いきれません。
ここでは、大きく「混合難聴」「伝音性難聴」の2つを紹介しながら、体に現れる症状や原因を紹介していきます。
難聴には「感音性難聴」「伝音性難聴」の2つの主要な種類があり、原因がどこにあるかによって異なります。
それぞれが起こる原因を詳しく見てみましょう。
内耳の有毛細胞や聴神経が損傷することによって起こります。加齢が主な原因ですが、その他、怪我の影響などでも発生します。
感音性難聴は、蝸牛内の敏感な有毛細胞の損傷や聴神経(脳に音を伝達する神経や細胞)の損傷が原因で起こるとされ、場合によっては両方が損傷する可能性もあります。
年齢と騒音による聴力損失は、どちらも感音性難聴の一種です。
また、以下も感音性難聴の原因として考えられています。
遺伝的異常のために、一部の人は耳が聞こえなくなったり、耳が聞こえなくなったりすることがあります。
流行性耳下腺炎やはしかなどが原因で起こります。
耳下腺や風疹などがあります。
めまい、聴力低下、耳鳴り、耳の詰まり感などの症状が表れます。
聴覚神経上やその近くに、良性の腫瘍ができることです。
脳や脊髄を取り囲む保護膜が感染することです。
脳の炎症です。
中枢神経系(脳および脊髄)に影響を及ぼす疾患です。
頭部外傷、自己免疫状態、耳の奇形、脳卒中 など。
鼻や副鼻腔がんの放射線療法、特定の化学療法薬や抗生物質などによる治療や医薬品によっても、蝸牛や聴神経に損傷が及び、感音性難聴を引き起こす可能性があります。
糖尿病、慢性腎臓病、および心臓血管疾患がある人は、難聴のリスクが高いとされています。感音性難聴は永久的であり、しばしば補聴器が必要とされます。
伝導性難聴は、通常、多量の耳垢、中耳炎、耳の感染などにより、外耳から内耳に音が伝わらないことで起こります。
また、以下も原因とされています。
内耳に音を伝える骨(アブミ骨)の動きが少なくなり、音が伝わりにくくなっている状態です。
傷害、鼓膜の損傷などが原因となります。
顎の手術や、鼻腔の癌に対する放射線療法が原因となります。
・耳の奇形
・耳管の機能不全
・耳に異物が詰まっている
・鼓膜の破れ
伝導性難聴は通常、一時的であり、投薬や軽度の手術で改善することが多いとされます。
伝導性と感音性難聴の両方の症状が見られるのが、「混合性難聴」です。外耳や中耳、内耳または聴神経に問題がある可能性があり、原因は頭部外傷やウィルスの感染、遺伝性の障害だとされています。
聴力損失は、一方または両方の耳に影響を与える可能性があります。突然起こることもあれば、時間とともに徐々に悪化する場合があります。
加齢以外にも、遺伝やウィルス、日常生活の中での損傷など、いろいろな原因により難聴が起こることがわかっていただけたかと思います。また、病気やケガを原因とするものはわかりやすいですが、怖いのはストレスなどを原因として突発的に聴こえなくなるパターンです。
原因不明の聴力の異常に気づいた場合は、できるだけ早く耳鼻咽喉科の専門医に連絡しましょう。