繰り返す膀胱炎に効く薬と、自宅でできるセルフケアとは?

2017/7/19 記事改定日: 2019/7/31
記事改定回数:2回

三上 貴浩 先生

記事監修医師

東京大学医学部卒 医学博士

三上 貴浩 先生

二宮 英樹 先生

記事監修医師

東大医学部卒、セレオ八王子メディカルクリニック

二宮 英樹 先生

多くの女性を悩ませる膀胱炎。再発に悩む人も多い病気ですが、発症してしまった場合にはどのような薬が有効なのでしょうか? この記事で膀胱炎に有効な薬とそれを摂る際の注意点をご紹介します。

膀胱炎の治療方針について

膀胱炎(急性膀胱炎)は、主に大腸からの細菌が膀胱内に侵入し、増殖して膀胱で炎症を起こす細菌感染症です。排尿痛、頻尿、尿混濁、下腹部の不快感などの特徴的な症状が突発的に現われます。一般的に女性の方が膀胱炎になりやすいとされていますが、これは男性に比べて尿道が短かく膀胱と肛門との距離も離れていないため、細菌が膀胱内に入りやすいからです。

ほとんどの膀胱炎は、抗生物質(抗菌薬)を服用することで症状が改善します。抗生物質(抗菌薬)は服用してから1~2日で症状が改善するケースが多いため、治ったと思って薬の服用をやめてしまう人が少なくありません。膀胱炎は自然に改善することも多い感染症ですが、しかし、指示された期間より早く薬の服用をやめてしまうと膀胱に生き残っていた菌が再繁殖して膀胱炎が再発したり、抗生物質(抗菌薬)に耐性のある細菌のを増やしてしまう可能性があります。そうすると抗生物質(抗菌薬)の効果が弱まってしまうだけでなく、細菌感染症の治療自体が難しくなってしまいます。

膀胱炎の治療目的は、症状を和らげ、感染を縮小し、再発を防ぎ、腎臓損傷や敗血症などの深刻な合併症を予防することです。また、膀胱炎は何度も繰り返す人が多い病気なので、発症時に抗生物質(抗菌薬)で完治できるかどうかがポイントになります。症状が軽いうちに治しきるためにも、医師が処方した抗生物質(抗菌薬)は処方された期間分は全て飲むようにしてください。

代表的な治療薬とセルフケアについて

ここからは、膀胱炎の症状を改善する市販薬をご紹介します。市販の痛み止めとして、アセトアミノフェン、イブプロフェンやナプロキセンを含む、非ステロイド系の抗炎症薬(NSAIDs)などが効果的だと言われています。ただし、薬剤の効果の出方は個人差があるので、説明書に記載されている指示に従って飲むようにしましょう。

また、妊娠している場合、または妊娠の可能性がある場合は、医師にその旨を伝えてください。妊娠している場合は服用できない薬もあるためです。

自宅ではどんなセルフケアができる?

市販の鎮痛薬を服用する(イブプロフェンやパラセタモールなど)
用法用量を守って服用してください。
水分を多めに摂る
尿と一緒に膀胱から細菌が排出され、症状が緩和されると考えられています
湯たんぽをお腹の上や太ももの間に置く
膀胱付近を温めることで、痛みや不快感の緩和が期待できます
膀胱炎の症状が落ち着くまでは性行為を避ける

膀胱炎が再発した方など、再度診察を受ける必要性をあまり感じない方は、自宅で上記などのセルフケアを実施するのも効果的です。

また、前立腺肥大症、前立腺がん、膀胱結石、膀胱腫瘍、尿道の狭窄(きょうさく)、神経因性膀胱、膀胱異物など泌尿器科に関する疾患が隠れている可能性があります。症状が改善しない場合や、膀胱炎を繰り返し発症している場合、妊娠中の女性は、できるだけ早く病院で診てもらったほうが良いでしょう。

膀胱炎を予防する方法はないの?

膀胱炎を予防・再発を防ぎたい場合、まずは水分をしっかり摂って排尿の回数を増やし、膀胱の細菌を排出するようにしましょう。尿意を感じたらできるだけ早くトイレに行き、膀胱を空にするよう心掛けてください。また、女性は排泄後は前から後ろに向かってお尻を拭くようにしましょう。

排尿以外のシーンでは、香料入りではなく、無香料の入浴剤や石鹸、ボディパウダーを使用する、性行為の後には排尿する、避妊具としてペッサリーを使わない(別の避妊方法・避妊具を使用する)、下着はナイロンなどの合成繊維を使用しない綿製のものを身に着ける、締め付けの強いジーンズやパンツを穿かないなどの点に注意して過ごしましょう。

おわりに:膀胱炎は予防・再発防止がすることが大切です

膀胱炎は一度なってしまうと再発しやすい病気のため、予防と再発防止が重要です。今回ご紹介したようなセルフケアを取り入れながら、膀胱炎を予防していきましょう。もしも再発した場合にはできるだけ市販薬を服用する、病院で治療を受けるなどの方法で早めに対処するよう心がけてください。

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