記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
2017/3/2
記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
大事な仕事の出張や、楽しみにしていた旅行も、飛行機や新幹線、車での長距離移動でエコノミー症候群になってしまったら大変ですよね。そんなやっかいなエコノミー症候群でも事前にいくつか準備しておけば、予防することができます。
この記事ではエコノミー症候群の予防法を紹介していきます。
8時間以上のフライトの際、エコノミー症候群になりやすいのは以下のような状態にある人です。
・エコノミー症候群や肺寒栓症にかかったことがある
・がん、脳卒中、心臓病の患者
・遺伝的な血栓症の傾向がある
・最近の骨盤領域または脚の手術をした
・肥満
・妊娠
・ホルモン補充療法をしている
・自分がエコノミー症候群になりそうだと思ったら、旅行の前に医師に相談しましょう。
・飛行機に乗っている間に必要となり得る薬、加圧下着などを準備しておきましょう。
・飛行機に乗っている間は4時間以上、加圧下着をはいているとエコノミー症候群のリスク、また脚のむくみがかなり減ります。
・膝下のストッキングは穏やかな圧力を加え、足首の血流をよくします。様々なサイズや圧力レベルのものがあります。一般的には、14‐17mmHgの圧力を足首にかけるストッキングで十分です。
・加圧下着は適切にサイズを測って着用することが重要です。間違ったサイズのものをはくことでエコノミー症候群のリスクを高めてしまいます。
・旅行用の加圧下着は多くの小売店などで購入可能です。サイズや正しい着用方法などを販売店のスタッフの人に聞きましょう。
以下は飛行機、電車、車などでの長距離移動の際に、エコノミー症候群のリスクを下げる方法です。
・きつくない、楽な服を着る
・フライト用のタイツを履く
・エコノミー症候群にならないための運動をする
・歩けるときに歩く
・水分を多くとる
・アルコールを飲んだり、睡眠薬を飲んだりしない
血栓の形成を防ぐためにワルファリンなどの薬を服用しているならば、エコノミー症候群を発症するリスクは低く、長時間の旅行も可能です。
しかしながら、エコノミー症候群がまだ回復期間中である場合は、旅行の前に医師から確認をとらなくてはいけません。
それ以外には、上記のエコノミー症候群の予防方法に従うのが良いです。
出張や楽しい旅行をエコノミー症候群で台無しにしないために、これまでにエコノミー症候群になったことがある人や、エコノミー症候群になりやすい状態にある人は、ここで紹介した予防方法をぜひ試してみてください。