記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
2017/7/29 記事改定日: 2018/10/23
記事改定回数:1回
記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
便秘とは便が出ないことが主症状です。ただ、便だけでなく、体にも症状が現れることがあります。
この記事では、便秘のときの症状について説明しています。医師に相談した方がいい「危ない症状」についても紹介していくので、参考にしてください。
便秘になると、単に排便ができないだけでなく全身にさまざまな症状が引き起こされます。
まず、長く排便が生じないと、腹部膨満感や腹痛、腰痛などの症状が現れます。そして、少量のみの食事で満腹になる、吐き気、嘔吐などの上腹部症状が生じるようになります。
そして便が大腸内に長期間停滞することで、便から排出される有害物質が腸の壁から血液に吸収され、口臭や体臭の原因になるだけでなく、疲労感や倦怠感、肌荒れ、頭痛などの全身症状が引き起こされることもあります。
さらに便秘が進行すると、硬い便が大腸に詰まって腸閉塞を引き起こしたり、便が腸管を突き破って腹膜炎や敗血症を引き起こす可能性もあります。
便秘はありふれた症状ですが、このように恐ろしい合併症を引き起こすこともあるので、重症化する前に解消するようにしましょう。
便秘の原因は、日常生活の中にあることがほとんどです。現代の人たちは、非常に忙しいライフスタイルを過ごしていて、その状況が便秘の原因になることもあります。ある意味、便秘は現代病と呼んでもいいかもしれません。
主な原因は食物繊維や水分の摂取量の不足ですが、運動不足や便意・排便のガマンなども原因として多いものです。
また、慢性の便秘は「深刻な病気のサイン」として現れていることもあります。過敏性腸症候群、大腸がん、糖尿病、パーキンソン病、多発性硬化症、甲状腺機能低下症などでも便秘が起こるので、たかが便秘と軽く考えない方がいいでしょう。
ほかにも次のような原因が考えられます。
便秘の対策は?
便秘になったらどうすればよいでしょうか?
次に挙げる対策を行いましょう。
便秘は軽度であれば生活習慣の改善や市販薬の使用によって解消することができます。
しかし、放置すると腸閉塞や腸管穿孔などの恐ろしい合併症を引き起こすことがあるため、重症化する前に病院を受診して適切な治療を受けるようにしましょう。以下のような症状がある場合は特に注意が必要です。
また、稀に大腸がんなどの病気によって便秘が生じることがありますので、血の混じった便が出る・貧血症状がある・便が細くなっている・体重が減少しているなどの症状がある場合はなるべく早めに病院を受診するようにしましょう。
便秘の原因のほとんどは日常生活の中にあります。健康的な食生活や適度な運動、規則正しい生活リズムに気をつけることで、大半は回復するでしょう。
でも、深刻な病気が原因で便秘になっていることもあるのです。手遅れにならないようにするためにも、気になる症状があったりいつまでも症状が改善しない状況にある場合は、早めに医師に相談しましょう。
普段便秘がちの人は、いつもと違う症状が出ていないかもチェックしてください。
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