記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
2017/7/27
記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
便秘の予防や解消には、食事の際、食物繊維を多く摂取することがよいといわれています。今回の記事では、食事において食物繊維を上手に摂取する方法や食物繊維を摂るときの注意点をご紹介します。
便秘は現代病や生活習慣病と呼ばれる病気の一種で、食生活における食物繊維の不足と、運動不足の生活が原因とされています。腸運動が通常よりも遅い場合、便秘とされます。通常の排便頻度は1日に3回から1週間に3回の間です。
便秘の原因として食事面から考えられるものは以下のとおりです。
・食物繊維、の摂取量が不足している
・小麦アレルギーや肥満といった特定の病状の治療のための食生活を送っている
・拒食症などの摂食障害に苦しんでいる
便秘を治療もしくは予防するのにあたって、特に有効とされる方法は食物繊維の摂取量を増やし、水をもっと飲み、定期的に運動をすることです。以下の食品には食物繊維が豊富に含まれているので、積極的に食べるようにしましょう。
・100%小麦ふすまのシリアル、果物とふすまのシリアル
・全粒粉パスタ、全粒粉パン、全粒粉のビスケット、ライ麦パン、黒パン
・ドライフルーツ
・煮豆、レンズ豆、ナッツ
・イチジク、オレンジ、グレープフルーツ、りんご、バナナ
・ブロッコリー、サヤインゲン、ニンジン、ほうれん草、ビートの根、キャベツ、カリフラワー、サツマイモ
上に挙げた食品を、1回の食事に最低1つ取り入れることから始め、徐々に食物繊維の摂取量を増やすことをおすすめします。身体がこの摂取量に慣れたら、1回の食事における高繊維食品を2品もしくは2人前に増やしましょう。食物繊維を豊富に含む食品を毎食2、3人前食べられるようになるまでこれを続けます。そうすることによって、身体が高い食物繊維の含有量に慣れる時間が設けられます。
1日に4回小麦ふすまを食べるような食生活をいきなり始めてしまうと、腹痛になってしまったり、腸内にガスが溜まってしまったりすることがあります。食物繊維は少しずつ量を増やしていくと、腸内の微生物が食物繊維の増加に対応できるようになります。また、水をたくさん飲むことをおすすめします。水は食物繊維を膨張させ、腸内におけるかさが増すことで、排便を促してくれます。
食物繊維が豊富な食事は消化を助け便秘を予防する効果が期待できるうえに、満腹感を得やすく、ダイエットにも大きな力を発揮します。また、食物繊維をたくさん摂取すると、生活習慣病の発症リスクが低くなるという研究結果もあります。
便秘を予防するためには食事と運動に気をつけることが大切です。特に、食物繊維を多く摂取することを心がけましょう。その際は徐々に量を増やすことをおすすめします。また、水もたくさん飲むように心がけましょう。