記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
2017/8/10
記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
私達がゴムでできているのであれば、悪い姿勢は問題にはならないでしょう。しかし、私達はそうではありません。パソコンの画面に向かって前かがみに長時間座ることは、筋肉、神経、内臓、背骨を締め付け、圧迫し、よじっているのです。悪い姿勢は腰痛の原因です。今回は、腰痛を予防するための座り方をご紹介します。
ほとんどの腰痛は悪い健康習慣によるものです。特にリスクが高いといわれているのは、デスクワークの人たちですが、生活習慣を少し気をつけるだけで腰痛のリスクを避けることができるので、腰痛を予防・軽減するための対策を以下に紹介しましょう。
座っているときに、まっすぐな正しい姿勢を保つことを目標にしましょう。極端にまっすぐな姿勢をとる必要はありませんが、背骨が持つ自然な「S字カーブ」を保つように心がけることが大切です。背骨は完全にまっすぐなわけではなく、腰の付近に内側(腹側)に曲がるカーブがあります。腰痛を予防・軽減するには、カーブがつぶれてしまったり、過度に曲げるような姿勢をとらないようにすることが重要です。これは、立っているときも同様の注意が必要になります。
座っているときに、背中をかがめたり丸めたりして、猫背にならないようにしましょう。例えばPCの画面の高さが、体を曲げたりかがんだりしなくてはいけないような位置にならないように注意してください。また、仕事をするときもリラックスするときも、腰をサポートしてくれる椅子を使うようにしてください。クッションは、小さく固めのものが理想です。1つの姿勢で長時間座るのは避け、最低でも30分ごとに立ち上がったり動き回ったりするようにしましょう。
肥満は腹筋を弱め、背筋に大きな負荷をかけてしまう原因になります。適正体重を保つように心がけましょう。減量のために運動して、背中とお腹の筋肉が強化されれば、将来腰を痛める危険性や、現在の腰痛が深刻化するリスクを少なくすることができます。ただし、運動時に背中に大きな負荷をかけないようにしましょう。ウォーキングとスイミングは安全に筋肉の全体的な強化ができる運動です。 背中の負担がかかる運動や、突発的で・素早く・不自然な動きが必要な運動は避けるようにしましょう。
地面から物を持ち上げる際、背中を曲げたり前かがみになったりしないようにしましょう。この動作は腰にかなりの負担を与えます。背中をまっすぐに保ち、膝を曲げて重心を低くしましょう。また、片ひざをつくこともおすすめです。
腰痛に苦しんでいるなら、上記の方法を念入りに試しましょう。1日2回、硬く水平な平面に約1時間寝転がってみましょう。床でも問題はありません。腰痛は若いうちになることは少ないですが、若いうちから腰を守る対策を取り入れ、腰痛にならないように心がけることをおすすめします。猫背に気をつけ、真っ直ぐ立ち上がることを意識しましょう。