記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
2017/7/31
記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
頭痛、吐き気、めまい、胃もたれなど・・・何とかスッキリさせたい二日酔いの症状。
今回はその中でも特に多い二日酔いが引き起こす頭痛について、原因や緩和方法、予防方法などについてまとめました。
二日酔いによって頭痛が起きる原因は、アルコールを分解する際にできる有害物質アセトアルデヒドが代謝しきれず体内に残ってしまうことが原因と言われています。
また、アルコールを代謝する際に大量の水分が消費されて脱水症状を起こし、脳を保護する髄液(脳を頭部に浮かべるプールのような役割)が減少することも要因のひとつであることが示唆されています。
上記の内容で、二日酔いが頭痛を引き起こす仕組みはおわかりいただけたと思います。
では、起きてしまった頭痛を軽減するにはどうすれば良いのでしょうか?
ここで、二日酔いによって生じた頭痛を緩和する方法を見ていきましょう。
しじみには肝臓で作られる胆汁の分泌を促してアルコールの代謝機能を助けるアミノ酸やビタミンB12が豊富に含まれるため、二日酔いの回復を早める効果があります。
その他、まいたけやお酢を使った料理も肝機能を高めてアルコールの代謝を促すのでおすすめです。
コーヒーに含まれるカフェインは二日酔いの頭痛を和らげて肝機能を高める働きがあり、お茶にはカフェインに加えてアルコールの吸収を抑える効果があります。
また、果汁100%のジュースはアルコールの分解によって不足している水分と肝臓の働きのエネルギーとなる糖分を補給します。
ただし糖分の摂りすぎとなるため、飲み過ぎには注意してください。
そして、水分を摂ることで体内に残るアルコールが尿として排出されます。
コーヒーやお茶、ジュースなどと合わせて水も多めにとるようにするといいでしょう。
頭痛には鎮痛効果のあるイブプロフェンなどの非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)が効果的です。
ただし、脱水症状が強い時にNSAIDsを内服すると腎障害を起こす可能性があります。
NSAIDsは胃の粘膜を弱くして消化性潰瘍のリスクを高めるので注意しましょう。
頭痛薬によってはアルコールとの相互作用が悪いものもあるため、購入の際は必ず医師や薬剤師に相談してください。
また、アルコールをたくさん代謝するためにはビタミンB1が大量に消費されるるので、体内のビタミンB1が不足して疲労感があるかもしれません。
そのような場合は、ビタミンB1が配合されたビタミン剤を飲むのも効果的です。
仕事の付き合いや友人との飲み会など、「お酒を飲まない!」と思っていても断れないこともあるでしょう。
そんなときは以下の点に注意してお酒を飲むようにしてください。
種類に関係なくお酒を飲むことはせず、淡い色のお酒だけを飲むように心がけましょう。
ウォッカのような無色の蒸留酒は、ウイスキーやブランデー、バーボンなどの濁ったお酒よりも二日酔いになる可能性が低いです。
甘いお酒は血糖値を急激に高めてしまう可能性があるので、二日酔いを避けたいならば極力飲まないようにしましょう。
二日酔いによる頭痛の原因や緩和法などをご紹介してきましたが、いかがでしたか?
一番の予防法は言うまでも無くお酒を飲まないことですが、お酒を飲んでも二日酔いを防ぎたいときや二日酔いになってしまった際には是非今回ご紹介した方法を試してみてください。
また、お酒の席を楽しい思い出にするためにもお酒はほどほどに嗜みましょう。
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