記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
2017/8/2
記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
腰痛に対して治療的なことはほとんど何もしていない人も多いと思います。腰痛は重度の障害や病気が隠れていなければ「安静」で改善することがほとんどですが、それ以外にできることはあるのでしょうか? 以下を参考にしてください。
軽度の腰痛は、病院で検査や治療をしなくても治っていくことがほとんどです。
ただし、腰の痛みに加え、体重減少や尿路感染、膀胱の障害と思われる症状や、夜になるとひどくなる痛みなど、他の病気のサインや症状を抱えている場合は、すぐに病院を受診し詳細な検査をするようにしましょう。
重篤な病気や重大な障害が隠れていなければ、腰の痛みのほとんどはしばらく安静にすることで改善すると考えられます。
腰の痛みを治療するのに使われる薬には、鎮痛剤や処方箋が必要な非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs: ロキソプロフェンなど)などのさまざまな薬があります。
痛みの程度にもよりますが、安静が一番の治療になることもあります。それほど深刻な状態でなければ、3日程度仕事を休んで、トイレや食事のとき以外はベッドで安静にしているように指示されるかもしれません。深刻な痛みを抱えている場合は、安静の期間が約10日間に増えるでしょう。
少しずつ動けるようになってきたら、医療用のコルセットを着用しながら、少しずつ普段どおりの生活に戻すようにしてください。
症状が深刻な場合は、運動を再開するまで4週間ほど待たなくてはならないかもしれません。痛みがそれほどひどくない場合は、発症してから2週間後を目安に軽い運動を始めましょう。
背骨を曲げない運動が理想であり、通常は軽いウォーキングやスイミングが推奨されますが、医師や理学療法士に相談して、より適した運動を紹介してもらっても良いでしょう。
マッサージなどの手技療法が有効な場合もありますが、医師に相談してから施術を受けるようにしてください。
Chiropractic Association of South AfricaのCEOであるReg Engelbrecht博士によると、腰痛の多くは、悪い姿勢にその原因が求められると言います。
不自然な、または無理な姿勢は筋骨格系疾患のリスクを上昇させると考えられています。いつまでも治療を受けずにいると、症状が悪化し仕事にも悪い影響を及ぼすかもしれません。
一方、いつもよい姿勢でいることで自然なS字カーブを維持できている背骨は、重要な臓器への負荷がかかっていない状態であり、体も正常に機能しやすくなっています。背骨が自然なS字カーブを描いている正常な状態になっているかどうかは、全体的な健康を判断する上でも重要な要素ともいえるでしょう。
姿勢を見直し、改善するために、カイロプラクターにお願いしてみてもいいかもしれません。
「カイロプラクターは、やさしく背骨の調整をし、痛みのレベルを引き下げ、腰痛を軽減させてくれることでしょう。棘筋(きょくきん)が脊椎を支えられるようになり、神経系の機能がもっともよくなる状態にもっていってくれるはずです」と、Engelbrecht博士は言います。
国民病とも呼ばれている腰痛のほとんどは、行動を制限し、安静にしていることで治まっていきます。しかし、日々の仕事に追われていると、なかなか安静にしてられないという人もいるでしょう。
医師や理学療法士、マッサージ師、カイロプラクターなど、プロのスキルを活用してみてはいかがでしょうか。あなたの症状に合った効果的な薬や治療法を提案してもらえるでしょう。