記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
2017/8/14 記事改定日: 2019/12/12
記事改定回数:1回
記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
記事監修医師
東大医学部卒、セレオ八王子メディカルクリニック
二宮 英樹 先生
生理中に胃痛が起きた経験はありますか?
頭痛や腹痛ほど一般的ではありませんが、生理中に胃が痛くなることもまた生理痛の症状のひとつです。
この記事では、生理中の胃痛の原因や対処法を説明していきます。
個人差はありますが、生理前から胃痛や吐き気があらわれることが多いようです。
これは、生理痛の原因であるプロスタグランジンが生理前に分泌され始めるからだと考えられます。
生理中に分泌されるプロスタグランジンは、内臓の筋肉(平滑筋)を収縮させるため生理の出血量を軽減するというメリットがありますが、分泌される量が多すぎると、子宮だけでなく胃の収縮も通常より増えてしまいます。
プロスタグランジンの作用で胃が過剰に収縮した結果、胃痛が起こってしまうことがあるのです。
生理時に起こる胃痛は以下のような手段で和らげることができます。
具体的な対処法を詳しく見ていきましょう。
胃痛を和らげるには、まず胃の状態を悪化させる食べものや飲みものではなく、胃にやさしい以下のような食べもの・飲みものを選ぶようにしてください。
カフェイン、アルコール、香辛料などが含まれ胃を刺激する食べものや飲みものはできるだけ避けた方が良いでしょう。
冷房の効いた部屋にいる場合には、お腹を冷やさないように腹巻をしたり、ひざ掛けをかけたり、腰にホッカイロを貼るなどの冷え対策もプラスすると良いでしょう。
また、冷たいものは避けて常温または温かい飲み物を選ぶようにしましょう。
生理中の胃痛は胃が過剰に運動しすぎることが原因です。日常生活にも支障を来すような胃痛がある場合は、ブスコパン®など胃の動きを抑制するタイプの胃薬を服用するとよいでしょう。
また、普段から胃が荒れ気味の方は胃の運動が過剰になることによって胃酸の分泌がアップすると胃の粘膜がさらに荒れて更なる痛みを引き起こすことがあります。
食後にしみるような痛みがある場合は、ガスター®やタケプロン®など胃酸の分泌を抑えたり、胃の粘膜を保護する働きのある胃薬を服用しましょう。
睡眠・運動不足や動物性の食品ばかり食べているような偏った食生活は、ホルモンバランスや自律神経の乱れに加え、血液循環不良による体の冷えを引き起こします。
生理中の胃痛を予防するには、生活習慣を改善して生理痛の原因を遠ざけることが効果的です。
また、漢方薬を服用することで、生理痛や胃痛が起きにくくなることがあります。
漢方薬は一人ひとりの体質や症状に適したものを選べるので、生理痛だけではなく幅広い悩みの解決を助けてくれます。
生理時の胃痛の解消には、胃の機能や体力を強化する効果が高い漢方薬がおすすめです。
ただし、漢方薬にも体質に合うものと合わないものがあるので、利用する前に必ず医師に相談してください。
生理中の胃痛を和らげるには、生活習慣を改善することが大切です。
生活習慣を改善することで、胃痛以外の生理痛の症状も和らげられることもありますので、この機会に健康的な生活を送れるように普段の習慣を見直してみてくださいね。