似ているようで実は異なる、風疹とはしかの違いを知ろう

2017/8/30 記事改定日: 2017/9/1
記事改定回数:1回

山本 康博 先生

記事監修医師

東京大学医学部卒 呼吸器内科医

山本 康博 先生

二宮 英樹 先生

記事監修医師

東大医学部卒、セレオ八王子メディカルクリニック

二宮 英樹 先生

熱や発疹が出る、ワクチン接種が義務付けられているなど・・・風疹とはしかは共通部分もありますが、異なる部分も多いです。
ふたつの病気の原因・症状・対処法などをこの記事で確認しましょう。

風疹の原因・症状は?

風疹の原因は風疹ウイルスの感染です。
潜伏期間は2~3週間で、飛沫感染によって人から人へとうつり、一度風疹ウイルスに感染した人のほとんどが免疫を獲得します。

主な症状は軽度の発熱、咳、小さな赤い発疹が出る、耳たぶ・首の後ろ・後頭部のリンパ節が腫れるなどで、3~4日ほどで治まることが多いです。また、ウイルスに感染しても症状がでないこともあります。
稀にですが、脳炎や血小板減少性紫斑病などの合併症が現われる可能性もあります。

大人は特に風疹に注意が必要?!

子供の症状は比較的軽くすみますが、大人は発熱や発疹が長く続くケースが多く、強い関節痛が生じることもあります。

また、風疹の抗体を持っていない妊娠20週頃までの女性が風疹ウイルスに感染すると、赤ちゃんが眼・心臓・耳などに障害を持って生まれることがあるため注意が必要です。

【出典: 厚生労働省ホームページを編集して作成 http://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/kekkaku-kansenshou/rubella/

はしかの原因・症状は?

はしか(麻疹)は麻疹(ましん)ウイルスの感染が原因で生じる感染症です。
一度感染すると免疫ができますが、麻疹ウイルスは感染力が非常に強いので同じ空間にいるだけで感染してしまいます(空気感染)。
そのため、熱が下がってから3日が経過するまで学校や職場に行くことができません。

38℃前後の高熱や咳などが2・3日続き、口内にコプリック斑と呼ばれる小さな白い斑点が現れるのが特徴です。
また、熱が一度下がってから再び上昇し、発症からおよそ4日後に全身に大きな発疹が出ます。
発熱が長引くと肺炎、中耳炎、喉頭炎などの合併症を引き起こす可能性もあります。

風疹とはしかの違いは?

風疹とはしかはどちらも子供の病気というイメージがあるかもしれませんが、症状や感染経路、対処法などは異なります。
ここでは風疹とはしかの違いをもう一度おさらいしましょう。

感染力が違う

風疹に比べてはしかの感染力は非常に強いので、感染者と同じ空間にいることによって感染します。
そのためマスクや手洗い・うがいだけで防ぐことは難しく、予防にはワクチン接種が最も効果的だといわれています。

症状が違う

どちらも初期には風邪のような症状が出ますが、風疹が比較的軽い発熱や発疹で済むのに対して、はしかは重度の発熱(38℃以上)や全身への発疹を伴います。

またはしかでは、口内にコプリック斑と呼ばれる小さな白い斑点が現れ、合併症として中耳炎が起こることが多いのが特徴です。

対処法が違う

風疹は比較的症状が軽いため、風邪と同じく熱が下がるまで安静を保ち回復を待ちます。

はしかの場合は二次感染を防ぐために抗菌薬を使用したり、氷枕などで熱や頭痛を和らげていきます。
熱が下がるまで水分と栄養をしっかり補給して安静にするようにしましょう。

おわりに:どちらも予防接種で感染を予防できる病気。忘れずに受けよう

風疹もはしかも、ワクチンによって予防することができ、ワクチンは1歳児と小学校入学前1年間の幼児への定期予防接種(2回)が義務になっています。
2回のワクチン接種により、1回の接種では獲得できなかった免疫をつけ、弱まってきた免疫力を蘇らせることが可能です。

風疹やはしかの発症を防ぐために、予防接種を忘れずに受けるようにしましょう。
ただし、アナフィラキシーなどの重いアレルギー反応がある場合は、念のため医師に相談してください。

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