更年期の症状を和らげるために~おすすめの食事をご紹介!~

2017/2/8

佐藤 典宏 先生

記事監修医師

産業医科大学第1外科

佐藤 典宏 先生

更年期のツラい症状である、だるさや疲労感。
不規則な食生活ではこれらの症状を悪化させてしまうおそれがあります。

更年期の女性は、栄養のある物をバランスよく摂取することがとても大切!
この記事を参考に、今日からテーブルメニューを変えてみてはいかがでしょう?

冷凍宅配食の「ナッシュ」
冷凍宅配食の「ナッシュ」

でんぷん質の多い食品を!

基本的には、でんぷん質を多く含んだ食物が全体の3分の1を占める必要があります。
下記の食材がおすすめです。
・ジャガイモ
可能であれば皮を残し、より多くの食物繊維やビタミンを残しておくようにしましょう。
・全粒・全麦の食品(玄米、全粒粉パスタ、全麦のパンなど)
より多くの食物繊維を含んでおり、通常よりもビタミンやミネラルが豊富です。

1日に最低5人前の果物や野菜を!

果物と野菜は、必要不可欠なビタミン源やミネラル源です。毎日さまざまな野菜や果物を最低5人前食べることが推奨されています。

「1日に最低5人前摂取している人は、心臓病、脳卒中や特定のがんにかかるリスクがより低い」という研究がありますが、調査によると50~64歳の女性のほとんどがこれより少ない量しか摂取できていないとのことです。

「1日に5人前」といわれると難しく感じるかもしれませんが、案外響きよりは簡単です。下記を参考にしてください。

<1人前の果物の基準>
・リンゴやバナナ、洋ナシや同じくらいの大きさの果物1個
・パイナップルやメロンの大きめの一切れ

<1人前の野菜の基準>
・山盛りのスプーン1杯分の調理済み野菜、豆類

<おすすめの食べ方>
・朝、ヨーグルトに一本分のバナナをスライスして入れる
1人前の果物を摂取するのに手早い方法です。
・間食のビスケットをオレンジに替える
・昼食に付け合わせのサラダを加える
・夕食に一人前の野菜を食べ、果物を夜食として食べる

カルシウムで骨を健康に!

カルシウムは骨の健康に欠かせないので、食事の際に十分なカルシウムをとることは特に重要です。

すぐれたカルシウム源は、牛乳、チーズやヨーグルトのような乳製品などですが、これにより脂肪を摂取しすぎてしまうこともあります。

・半脱脂、脂肪分1%の牛乳あるいはスキムミルク
・低脂肪のハードチーズやカッテージチーズ
・低脂肪のヨーグルト

を選ぶようにしましょう。

多くのタンパク質を!

タンパク質は、病気や手術からの身体の回復を助けるのに欠かせない役割を果たします。下記のものはすべてすぐれたタンパク質源であり、さまざまなビタミンやミネラルを含んでいます。

・肉
鉄分、亜鉛、ビタミンB群などのタンパク質・ビタミン・ミネラルを豊富に含んでおり、ビタミンB12の主要な源でもあります。脂肪を減らす意味では、赤身肉や皮なしの鶏肉がおすすめです。よく火を通してください。

・魚
魚も重要なタンパク質源であり、たくさんのミネラルやビタミンを含んでいます。脂ののった魚はオメガ-3脂肪酸も豊富です。
1週間に最低でも2人前の魚を食べるようにしましょう。そのうちの1人前は脂ののった魚を食べてください。生魚、冷凍されたもの、缶詰などがありますが、缶詰や燻製の魚は塩分を多く含んでいる可能性があるという点にも注意してください。

・卵や豆類
これらもすぐれたタンパク質源です。塩で味付けされていないプレーンのナッツは食物繊維を多く含み、飽和脂肪や糖質を多く含むスナック菓子の代わりとなります。しかしナッツにも飽和脂肪が多く含まれているので、適度に食べるようにしましょう。

脂肪や糖質を減らそう!

食事の中に含まれる脂肪には必要なものもありますが、基本的には少量に抑えるべきです。ほとんどの脂肪は、不飽和脂肪性油に置き換えるようにしてください。不飽和脂肪に交換することで、コレステロール値を下げることができます。

なお、飽和脂肪の摂りすぎは血液中のコレステロール量を増やす可能性があり、これは心臓病のリスクを増やします。また、糖質を多く含む飲食物を定期的に摂取すると肥満などにつながります。

おわりに

上記で紹介した食事内容はいずれも、健康的な食事のモデルケースとしてよく紹介されるものではありますが、更年期障害の症状緩和にも効果が期待できます。ぜひお試しください!

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