更年期の不正出血が起こる原因は?出血したときの対処法は?

2017/8/30 記事改定日: 2018/4/3
記事改定回数:1回

前田 裕斗 先生

記事監修医師

前田 裕斗 先生

更年期になると、ほてりやのぼせ、不安感といった症状に加えて、月経(生理)がくるタイミングでもないのに突然出血することがあります。突然出血すると、深刻な病気になっているのかな・・・と心配になりますよね。この記事では、更年期に起こる不正出血の原因と対処法を解説したいと思います。

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不正出血とは

不正出血とは、月経(生理)時以外に女性器からの出血があることです。出血量が多い人もいれば少ない人もいますし、出血期間についても短期間で治まる人もいれば、2週間以上症状が続くという人もいます。このため、短期間かつ少量の出血で終わることもあれば、大量の出血がだらだら続く人もいます。

【厚生労働省ホームページを編集して作成】

http://w-health.jp/monthly/bleed/

不正出血は、機能性不正出血と器質性不正出血の2種類に分類されます。

機能性不正出血

機能性不正出血とは、ホルモンバランスの乱れが原因で起こる不正出血です。だらだらと出血が続く無排卵月経や、月経(生理)前に少量の出血が続く黄体機能不全など、ホルモン分泌に関係する器官の働き(脳下垂体、卵巣など)が低下していることが原因で起こる出血です。

器質性不正出血

器質性不正出血とは、子宮頸がんや子宮体がん、子宮筋腫、子宮内膜炎など、子宮や腟の病気によって起こる出血です。

不正出血では鮮血が出る?

不正出血がある場合、血の色が鮮血で出てくることもあれば、茶色っぽい色のものが出てくることもあります。

出血してから体外に排出されるまでの時間が短い場合、赤やピンク色の血液が出てきます。一方、出血からしばらく時間が経っている場合、血液が体内で酸化してから体の外に排出されるため、血の色が茶色や赤褐色に変色していることが多いです。特に、月経(生理)後は体内に残っていた経血が混ざっているため、茶色い不正出血があらわれることが多いようです。

更年期に不正出血が起きる原因は?

更年期に不正出血が起こる原因として、以下の2つが考えられます。

ホルモンバランスの乱れ

更年期になると、卵巣の働きが弱くなって女性ホルモン(エストロゲン)の分泌量が少なくなります。エストロゲンの分泌量が少なくなると、排卵が起こらなくなるため、もうひとつの女性ホルモンである黄体ホルモン(プロゲステロン)の分泌もなくなります。その結果、無排卵月経が起こるようになります。

無排卵月経の場合、規則的に月経があるように思っていても、黄体ホルモンの分泌がないため、子宮内膜が剥がれ落ちなくなります。その結果、厚くなり続けた子宮内膜が一気に剥がれ落ちて月経周期ではないタイミングで大量に出血したり、だらだらと出血し続けたりする状態になるのです。

子宮や腟の病気

子宮や腟の病気も、更年期に起こる不正出血の原因となります。これは、更年期になると女性ホルモンが減少するため、子宮や腟が細菌に感染しやすくなるためです。

子宮や腟の病気による出血の場合、不正出血とともに下腹部痛や性交時の痛み、排尿痛や腰痛といった症状も起こることが多いです。もし、出血とともにこのような症状がみられるようでしたら、早めに婦人科で診てもらうことをおすすめします。

不正出血の原因として考えられる病気として、以下のようなものがあります。

    ホルモンバランスの乱れ

  • 子宮癌、卵管癌、腟癌、外陰癌
  • 子宮筋腫
  • ポリープ
  • 腟や外陰部の炎症
  • 子宮内膜症
  • 異所性妊娠(日本では「子宮外妊娠」と呼ばれることが多い)

不正出血の対処法

不正出血への対処法はその原因によって異なります。ここでは、それぞれの治療法を見ていきましょう。

機能性子宮出血(ホルモンバランスの乱れが原因)の場合

ほとんどの機能性出血は、子宮がんなどの異常がないことを確認した上で、ホルモン剤を使った月経コントロールや止血剤による治療で対処します。

器質性不正出血(子宮や腟の病気が原因)の場合

器質性出血が原因の場合、不正出血の原因となる病気の治療を行います。隠れた病気をなるべく早く発見するためにも、年に1度は婦人科で検診を受けるのがおすすめです。

おわりに:不正出血は病気が原因で起きることも。出血が長引く場合は、婦人科で診てもらおう

不正出血を放置しておくと、貧血やほかの病気を招く可能性があるだけでなく、不正出血の原因が子宮や腟といった臓器の異常に気づくのが遅れて治療が難しくなる恐れがあります。更年期特有のホルモンバランスの乱れによる不正出血であることもありますが、自分ではその理由を知る方法がありません。出血がみられたら、念のため婦人科で診察を受け、診察を受けて的確な治療を受けることをおすすめします。

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