黒コショウ

2017/8/30

山本 康博 先生

記事監修医師

MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長
東京大学医学部卒 医学博士
日本呼吸器学会認定呼吸器専門医
日本内科学会認定総合内科専門医
人間ドック学会認定医
難病指定医
Member of American College of Physicians

山本 康博 先生

黒コショウは、ピペリンと呼ばれる分子の源です。ピペリンは、それ自体では、それほど大きな働きをしませんが、他の分子を攻撃する可能性のある酵素を抑制できる分子です。このため、サプリメントと一緒に摂取することで、サプリメントの吸収率を高めます。ピペリンは、クルクミンと摂取されることがほとんどです。

冷凍宅配食の「ナッシュ」
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概要


黒コショウ(black pepper)は、一般的に世界の様々な地域で使用される、風味付けのための香辛料です。黒コショウは、有効成分ピペリン(piperine)を含んでいます。

ピペリンはさまざまな化合物の生物学的利用能(bioavailability)を向上させることが報告されており、サプリメントの吸収効率を高めるために利用されています。例えばクルクミンの生物学的利用能を2000%まで向上させたという報告があります。しかし、それにより、血液中の特定の薬の濃度が上昇する場合もあります。薬の値が上昇することは、状況によって善にも悪にもなり得ます。

基礎知識

混同注意

赤唐辛子、カプサイシノイド

注意事項

・ピペリンは薬の解毒分解酵素を抑制します。これにより、主として、通常であれば上述の酵素によって分解されるはずの、全ての化合物の生物学的利用能を増加します。

摂取方法


クルクミンなどのサプリメントの吸収を良くするために黒コショウ抽出物を用いる際には、通常、生物活性ピペリジン20mgを必要とします。

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