血圧が高いと頭痛が起こる? 血圧と頭痛の関連性について

2017/8/31 記事改定日: 2018/3/15
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山本 康博 先生

記事監修医師

MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士 呼吸器内科専門医

山本 康博 先生

頭痛の原因としては、肩こりやストレス、疲労、血行不良などが有名ですが、血圧が高いと頭痛を引き起こすことがあるのをご存知でしょうか?また、血圧を下げる薬によって頭痛が起こることもあるのです。詳しくは以降で解説します。

血圧が高いと頭痛になる?

高血圧には目立った自覚症状はありませんが、実は頭痛を伴うことがあります。

血圧が急に上昇したり、高い状態が続いたりすると、脳の血液循環を司る自律神経や、血中の調整機能が乱れるようになります。普段、私たちの脳は二酸化炭素が増えると血管を拡張させ、二酸化炭素が低下したら血管を収縮させることで、脳の血液循環を一定に保っています。

しかし、血圧が著しく上昇すると脳の血管を流れる血液量が急に増えてしまい、血管から血液の成分が漏れるようになります。すると脳に水が溜まって脳浮腫(脳のむくみ)を起こしたり、頭蓋内部の圧力が上昇させたりします。これにより神経が刺激されたことで頭痛が起こります。これは「高血圧性脳症」と呼ばれる症状で、特に早朝に頭痛が発生しやすい傾向があります。また、頭痛と共に吐き気や嘔吐が見られたり、放っておくと痙攣、意識障害、視力障害が生じる危険性もあるため注意が必要です。

脳出血や脳梗塞が隠れている場合も!

脳出血や脳梗塞の前兆として頭痛が起きている場合もあります。脳出血は脳の血管からにじみ出た血液などが脳内に血腫(血液のかたまり)を作り、その血腫が強い圧力によって破裂することで起こります。血腫が大きくなっている段階で頭蓋内部の圧力が高くなり、神経が刺激されて頭痛が生じている可能性も否定できないのです。

また、脳梗塞の場合は脳の血管の一部が詰まることで脳圧が高まり、脳の神経が刺激されて頭痛が起こります。脳梗塞が発症した場所によっては運動障害や言語障害などの後遺症が残る可能性があります。

頭痛でこんな症状が出ている場合は要注意!

頭痛の中でも、突然今まで経験したことのないような痛みが現われた場合には「くも膜下出血」の可能性があるため注意が必要です。ただちに病院に行き、医師の処置を受ける必要があります。

血圧を下げる薬で頭痛が起こることも!?

片頭痛や緊張型頭痛、群発頭痛などの慢性頭痛の誘引として、血圧を下げる薬である「降圧剤」の影響が挙げられます。降圧剤にはカルシウム拮抗薬やACE阻害薬などさまざまな種類がありますが、カルシウム拮抗薬は副作用として頭痛やむくみ、動悸などを引き起こすことがあります。

妊婦は高血圧による頭痛が起きやすい?

妊娠中期〜後期から突然血圧が高くなり、むくみや蛋白尿が見られる「妊娠高血圧症候群」という病気があります。子癇(しかん:妊娠20週以降に初めて起きるけいれん発作)や脳血管障害、低体重児などを誘発する恐れがあります。

自覚症状が乏しいのですが、頭痛や倦怠感、眠気が見られるのが特徴です。特に持続する激しい頭痛や、目がチカチカする感じなどは子癇の前兆の可能性があるので、特に注意が必要です。

頭痛が起きた場合の対処法

高血圧による頭痛が進行すると、心臓や腎臓などの脳以外の器官の疾患につながる可能性が高いので、以下のような方法でなるべく早く血圧を下げる必要があります。

降圧剤を使用する

薬を服用することで血圧を通常の値に近づけます。ただし、先述の通り降圧剤は種類によって頭痛を引き起こすことがあり、適切な降圧剤は体質や高血圧の進行具合によって異なるので、必ず医師の処方した薬を、用法・容量を守って使いましょう。

生活習慣を改善する

生活習慣の中でも、塩分の摂り過ぎ、喫煙、飲酒、運動不足は高血圧になるリスクを高めます。
塩分の摂取量を減らす、血圧を下げる作用があるカリウムが豊富な野菜・果物を積極的に食べる、お酒の量を減らす、適度な運動を取り入れるなど・・・高血圧を招く原因となる習慣を、できるところから少しずつ改善していきましょう。

厚生労働省 の情報をもとに編集して作成 】

おわりに:高血圧による頭痛は重篤な病気のサインの可能性も。「たかが頭痛」と甘く見ないことが大切

一般的な頭痛は脳の血管が拡張して神経を刺激することで起こりますが、高血圧の場合は脳内そのものに何らかの異常が発生している可能性が高くなります。通常であれば血圧が上昇しても脳の血流は影響を受けません。それにも関わらず頭痛が起きているのならば、脳出血や脳梗塞などの病気や障害が生じている可能性があると言えます。

特に、突然激しい頭痛が現われた場合は注意が必要です。「ただの頭痛だから」と放置せず、速やかに医師の診察を受けてください。

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