記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
2017/9/20
記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
コエンザイムQ10は、ミトコンドリア内に発見された分子です。それはエネルギーを生み出すために重要な役割を担っています。
コエンザイムQ10(COQ10)は、体内で生産される分子であり、ミトコンドリアがエネルギーを生産する時に使われる補酵素(=コエンザイム)の一つです。エネルギーを生み出すので生存に必須ですが、必ずしも外部から補充する必要はありません。
いくつかの疾患ではCOQ10の欠乏が報告されており、 線維筋痛症および心筋梗塞後の患者が含まれます。うつ病、プラダーウィリー症候群、男性不妊症、ペイロニー病、偏頭痛およびパーキンソン病ではCOQ10の欠乏が起きていることが示唆されています。
上記の疾患では場合によってはCOQ10を補充することが有効かもしれませんが十分な研究はされていません。特に心臓発作を起こした患者や線維筋痛症の患者は特に推奨されています。
COQ10には血流を高め、血管を保護する作用があります。COQ10は酸化LDL(酸化された低密度リポタンパク質(LDL))による損傷を減少させ、動脈の内壁に溜まるプラークの蓄積を減少させ動脈硬化の進行を防ぎます。
いくつかの医薬品は、COQ10レベルを減少させることが知られており、特に脂質異常症に対するスタチン系の薬剤が有名です。
イデベノン(合成誘導体)
・COQ10は刺激性ではありません
・COQ10サプリメントは、食事と一緒に摂取することをお勧めします
COQ10の標準用量は、低用量の場合には一般に90mg、高用量の場合には200mgです。
吸収効率がよくなるため、食事とともに1日1回服用します。
COQ10サプリメントには一般的に用量依存性(量に比例して効果がアップすること)が認められず、90mgが最も費用効果の高い用量である傾向があります。
COQ10サプリメントは、酸化型のユビキノンと、還元型のユビキノールの2つに分かれます。
どちらも体内のCOQ10の濃度を増加させますが、還元型のユビキノールの方が一般には優れていると考えられています。