ニンニク

2017/9/25

山本 康博 先生

記事監修医師

東京大学医学部卒 呼吸器内科医

山本 康博 先生

ニンニクは、免疫および心臓血管の健康状態を改善することができる食品です。

概要


ニンニクは太古の昔から人々が慣れ親しんでいる野菜ですが、様々な健康効果があります。
心血管の健康度の改善、活力のアップ、認知機能の改善、免疫力のアップなど様々な研究があります。

加えてアンチエイジングにも役に立ちます。

いわゆる善玉コレステロール(HDL)を高め、同時に総コレステロール量や悪玉コレステロール(LDL)を減少させる効果があります。ニンニクには様々な抗がん成分もふくまれています。

ニンニクを毎日(10g以上)食べると、前立腺がん、結腸がん、胃がんのリスクが有意に低下すると言われています。

にんにくには、体脂肪の減少効果もあるとされますがあまり効果は強くありません。

ニンニクのこれらの多彩な効果はアリインと呼ばれる分子によってもたらされるようです。

ニンニクが刻んだり潰されたりして内部のアリインが空気に触れると、アリイン代謝産物であるアリシンが生成されます。アリシンは、様々な硫黄含有化合物に変わります。

これらの化合物は非常に揮発性で、硫化水素を放出します。これが、ニンニクのあの独特の匂いの原因です。

この硫化水素によるメカニズムによってニンニクは血管を緩め、様々な健康上の利益をもたしてくれます。

ニンニクは、新鮮なもの、生のもの、熟成したもの、ガーリックオイル、ボイルドガーリックなど、いくつかの形態で取ることができます。ニンニクの有益な成分はすべて、新鮮なニンニクに含まれています。アリシンには、様々な体に良い効果があるため、アリシンを最大限に摂取するためには、砕いたり、スライスするとよいでしょう。

基礎知識

注意事項

・生のニンニクを取りすぎた時の毒性に関して、ヒトに対しては400mg / kg(または生のニンニク25g)と指摘されており、精巣毒性につながるとされています。

・ニンニク自体にアレルギーがある場合は、ニンニクのサプリメントにアレルギーを起こす可能性があります

・ニンニクの8グラム(大きめのニンニク2片)は、サキナビルの血中濃度を半減させる作用があります。

・ニンニクの適量の摂取によって、血小板凝集が減少したり、またワルファリンとの相互作用で悪影響が出たりすることはありませんが、高用量(熟成したニンニクエキスの2,400-7,200mg)での摂取では悪影響が出る可能性があります。

摂取方法


ニンニクに関するほとんどの研究は、1日にニンニクエキスだと600-1,200mgの範囲で一日何回かに分けての摂取とされています。生のニンニクでの摂取量は、1日2〜3回、一片あたりの量です。

熟成したニンニク(Aged Garlic)は、新鮮なニンニクの香りがしないため、サプリメントとしては人気の形態です。

ニンニクを電子レンジにかけると、ニンニクの有効成分を、部分的に破壊することになりますが、グリルや焙煎であれば、生物活性を損なうことはありません。ただしその場合、事前にニンニクをスライスしたり、すりおろす必要があります。ニンニクは、非常に高用量を摂取すると、有毒になる可能性があります。

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