記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
2017/9/26
記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
HMBは、筋肉タンパク質の分解を減少させるロイシンの活性代謝物です。筋肉に抗てんかん作用がみられますが、筋タンパク質合成を誘導するための、アミノ酸ほど効果的ではありません。
HMB(β-ヒドロキシβ-メチルブチレートの略)は、分岐鎖アミノ酸(BCAA)の一つであるロイシンの代謝産物です。食事によって摂取するロイシンの約5%が、HMBに代謝されます。
HMBはロイシンの主要な代謝産物であり、筋肉タンパク質の分解を強力に阻害し筋肉増強作用があります。
ロイシンと比較すると、HMBは、筋肉タンパク質の分解を抑える作用が高いですが、筋肉タンパク質の合成を誘導する作用はロイシンよりも弱いとされています。
このため、HMBはどちらかというと筋肉量を積極的に増加させるというよりはダイエットなどに伴う筋肉の異化(分解)を抑える目的で使用した方がいいかもしれません。
現在、HMBは、筋萎縮が進行する期間に、筋肉疲労を軽減する目的で、かなり興味深いサプリメントであると考えられ、理論的にはカロリー制限をある程度した上で運動を併用することによって効果が高まると思われますが、どの程度効果があるかについてはさらなる研究が必要です。
ロイシン
HMBは、筋肉量の減少を防ぐことを目的として、毎日1〜3gの範囲で摂取しましょう。運動前であれば30-45分前に摂取することをお勧めします。
HMBは筋肉量の減少を防ぐことにおいては、ロイシンより20倍強力であると言われているので、20-60gのロイシン補充と同等と見なされています。
筋肉タンパク質合成を目的とした場合、HMBとロイシンは同等と考えて良いようです。ロイシンの方が安価で、また効果も高い可能性があるため、HMBは筋肉タンパク質合成のためには、推奨されていません。