大人がヘルパンギーナを発症するのはなぜ? どうすれば予防できる?

2017/9/6

山本 康博 先生

記事監修医師

東京大学医学部卒 呼吸器内科医

山本 康博 先生

「ヘルパンギーナ」というと、小さい子供が発症するイメージが強いかもしれませんが、大人でも発症してしまうことがあります。では、大人がヘルパンギーナを発症してしまうのはなぜでしょうか?予防するにはどうすればいいのでしょうか?

ヘルパンギーナとは

ヘルパンギーナはウイルス感染を原因とした急性の咽頭炎で、特に口腔粘膜に現れる水疱性(水ぶくれ)の発疹が特徴です。乳幼児を中心に夏季に流行し、いわゆる夏風邪の代表的疾患です。原因となるウイルスはほとんどがエンテロウイルス属に属するウイルスです。発症者のほとんどが0~5歳までの子供ですが、大人が発症するケースもあります。

大人がヘルパンギーナを発症する原因

ヘルパンギーナの病原体であるエンテロウイルスの感染経路は、接触感染、糞口感染、飛沫感染です。急性期には喉からウイルスが排出されるため、感染者の咳などのしぶきを吸い込んだときに感染することがあります。また、発症後4週間が経過しても便からウイルスが検出されるケースがあることから、特に大人の場合は、子供のおむつ交換など便の処理をした際に発症してしまうリスクが高いとされています。

大人と子供で、ヘルパンギーナの症状に違いはあるのか

大人のヘルパンギーナの症状は、子供とほとんど同じです。2~4日程度の潜伏期間の後、まず発熱(38~40℃前後)が起き、その後喉の痛みが現れます。喉の症状に関してですが、咽頭粘膜が赤く腫れ、口の中に直径1~2mm程度の水疱が出現するという特徴があります(この水疱が破れる際に喉に痛みを感じます)。熱は2~4日間程度で下がり、その後水疱も徐々におさまっていくのが一般的です。ただし、喉の痛みで食事がとれないと、脱水症状を引き起こす恐れがあるので注意しましょう。

ヘルパンギーナの治療・予防法

ヘルパンギーナはウイルスによる感染症であり、一般的な風邪と同様に特別な治療法はいまのところなく、アセトアミノフェンによって発熱を抑えるといった対症療法を行っていくことになります。ただし、無菌性髄膜炎、急性心筋炎といった合併症を起こしてしまった場合は、入院治療が必要になることもあります。

ヘルパンギーナを予防するには、「感染者との密接な接触を避けること」「手洗い・うがいをしっかり行うこと」が有効と考えられています。特にお子さんのおむつを交換した際には、きちんと手指を洗うよう心がけてください。

おわりに:子供からウイルスをもらわないよう、細心の注意を

ヘルパンギーナは子供が発症することの多い感染症ですが、子供が感染していた場合は、看病をしている間に大人も感染してしまうケースがあります。特に子育て中の保護者の方は、日頃から手洗い・うがいをしっかり行うようにしましょう。

【出典: 下記ホームページを編集して作成】
・厚生労働省「わかりやすい感染症Q&A ヘルパンギーナ」 http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou16/pdf/01h.pdf
・国立感染症研究所「ヘルパンギーナとは」 https://www.niid.go.jp/niid/ja/diseases/ha/herpangina/392-encyclopedia/515-herpangina.html

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