急性咽頭炎とは ~ ウイルスや細菌に感染して発症する ~

2017/9/21

山本 康博 先生

記事監修医師

東大医学部卒、独立行政法人国立病院機構東京医療センター

山本 康博 先生

風邪をひいたときに体験する発熱や頭痛、のどの痛み、咳、痰、倦怠感、悪寒、鼻水、鼻づまりなどの諸症状。これらは風邪症候群といいますが、その中のひとつに急性咽頭炎があります。ここでは、急性咽頭炎の原因や症状について解説します。

急性咽頭炎になると、どんな症状が現れる?


そもそも咽頭炎には3種類あり、アデノウイルスやコクサッキーウイルスなどのウイルスや細菌が原因で、のどに炎症が起こるのが急性咽頭炎です。そして、この急性咽頭炎が慢性化してしまうのを慢性咽頭炎と呼び、性感染症がのどにも感染してしまったり、結核菌など特殊な細菌によって感染が起こるものを咽頭特殊感染症と呼んでいます。

すべて咽頭炎において、のどに現れる症状は似ており、次のようなものになります。

・急にのどが痛くなった
・咳と痰
・頭痛・発熱・悪寒・倦怠感
・のどが乾燥して赤く腫れ、詰まっている感覚
・唾液や食べ物、飲み物を飲み込むときに痛みを感じる
・頸部リンパ節の腫れ
・発疹

ちなみに、咽頭特殊感染症では、のどに現れる症状は急性咽頭炎や慢性咽頭炎に似ているため、症状だけでの診断は難しいものとなります。

急性咽頭炎の原因は?


前述のように、急性咽頭炎の原因は、アデノウイルスやコクサッキーウイルスなどのウイルス菌が、のどにある咽頭部分に感染することによって発症します。
さらに、A群β溶血性連鎖球菌(えいぐんべーたようけつせいれんさきゅうきん)やインフルエンザなど、細菌が感染によって発症する場合もあります。さらに、刺激性ガスの吸入など、物理的な刺激が原因になることもあります。

とくに多いのが、乳幼児が風邪をひいたあと、夜間などに急に容態がかわって、急性咽頭炎になる場合です。

のどは、外部からの異物(細菌やウイルスなど)が入り込む入り口となる口や鼻とつながっているため、外からの異物や刺激によって炎症が起こりやすいです。また、外からの要因だけでなく、ストレスや疲れ、睡眠不足によってのどに炎症を起こし、これが急性咽頭炎となってのどの痛みや熱を引き起こすこともあります。

急性咽頭炎の治療法


病院ではほとんど検査は行なわれず、のどや首のリンパ節の腫れなどを確認し、症状を問診で聞いて判断することが多いです。

ウイルスが原因の場合

咽頭の症状があまりひどくない場合には、炎症や腫れ、風邪の症状などに対する対症療法を行ないます。できるだけ安静にし、食事をきちんと食べ、こまめに水分を摂りましょう。可能ならば、加湿器を置いてのどの保湿に努めてください。

ただし、仕事や日常生活にも影響が出るほど症状がひどい場合には、解熱鎮痛剤の服用が必要になることあります。

細菌が原因の場合

原因が細菌感染の場合は、抗菌薬(ペニシリン系など)を処方されます。
もしくは、ネブライザー治療(薬剤を超音波で細かい霧状にして患部に吹きつける治療法)が行なわれることもあります。

また、“うがい薬を使ったうがい”は、炎症や腫れをやわらげるのに効果的です。風邪や咽頭炎を予防する意味でも、ふだんからうがいを心がけましょう。
そして、声をあまり使わないようにし、もちろん、喫煙はひかえてください。

おわりに:ガマンできないくらい喉が痛くなったら病院で診察を

ひと口にのどの痛みといっても、その原因によって対処方法は変わってきます。急性咽頭炎に関しては、上記を参考にしてください。
ただし、我慢できないくらい痛い、息を吸いづらいなどの場合、悪化した腫れによって呼吸困難に陥ることがあります。なるべく早く病院で診察を受けましょう。

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