低用量ピルの 避妊効果と副作用 ― 飲み忘れたらどうしたらいい?

2017/9/22 記事改定日: 2018/4/20
記事改定回数:1回

前田 裕斗 先生

記事監修医師

前田 裕斗 先生

低用量ピル(OC)は主に避妊目的で使われる、女性ホルモンを含んだ錠剤です。
はじめての方も使用したことがある方も、ピルの避妊効果や副作用について確認し、正しく使えるようにしましょう。

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低用量ピルの避妊効果と種類とは!?

低用量ピルはきちんと服用すれば避妊効果はとても高く、種類によって差はありません。
排卵を抑制する、子宮の入り口の粘液を変化させて精子が侵入しにくくする、子宮内膜を受精卵が着床しにくい状態にするという方法によって妊娠を防ぎます。

低用量ピルは21錠のものと28錠のものがあり、21錠のタイプは21錠で1シートと数え、1シート分を飲み終わると7日間あけて次のシートに移ります。尚、月経(生理)は薬を飲まない7日の間にきます。

28錠のタイプは女性ホルモンを含んだ21錠に加えてプラセボ錠というホルモンの入っていない代替薬を組み合わせたものです。プラセボ錠は飲み忘れを防ぐためのものなので、その有無によって体が影響を受けることはありません。
月経はプラセボ錠を服用する期間内に起こり、1シート分を飲み終わった翌日から新しいシートに切り替えます。

避妊以外の効果 ― どんなメリットがある!?

低用量ピルの主な使用目的は避妊ですが、その他にもメリットがあります。
低用量ピルを服用することで起こるプラスの変化は以下の通りです。

月経痛、月経前症候群(PMS)が軽くなる

ピルを服用していると月経がきちんと28日周期で起こります。
そうすると子宮内膜が厚くなり過ぎることもなく、月経血の量が多すぎたり、子宮の収縮による月経痛も軽くなることが多いです。

また、ホルモンバランスが安定するので、月経前症候群(PMS)の症状の改善が期待されています。

子宮体癌、一部の卵巣癌の発症リスクが下がる

子宮体癌の多くはエストロゲンという女性ホルモンが過剰に作用することで発生します。低用量ピルは内因性のエストロゲンを抑え、子宮内膜を薄く保ちながら定期的に月経を起こすことで子宮体癌の発症率を低下させることができます。

また一部の卵巣癌は子宮内膜症から発生するとされているため、子宮内膜症に治療効果のある低用量ピルによって発症リスクを低下させることができると考えられています。

副作用と服用のときの注意点 ― デメリットも理解しておこう!

低用量ピルには以下のような副作用もあります。

  • 吐き気
  • 頭痛、下腹部痛
  • 胸の張り
  • 静脈血栓症

低用量ピルを服用していると稀に血栓症になることがあります。血栓症とは血液が血管内で固まってしまうことにより血液の流れが悪くなる状態のことです。
服用中にふくらはぎがむくむ、激しい頭痛がするなどの症状が見られたら、直ちに服用を中止して医師の診察を受けましょう

また、低用量ピルを服用しながら喫煙をしていると血栓ができるリスクが高くなるので、医師と相談して禁煙するなどの対処をしてから服用を始めてください。

飲み忘れたときはどうすればいい?

ピルは毎日、可能な限り同じ時間に飲む必要があります。飲み忘れは、ホルモンバランスに異常をきたし、排卵を誘発することもあるので注意しましょう。

しかし、たとえ飲み忘れたとしても適切に対応すれば簡単に妊娠することはありませんので安心してください。
24時間以内の飲み忘れであれば、気づいた時点で服用し、次はいつもと同じ時間に服用すればよいです。

一方、24時間以上の飲み忘れには、気づいた時点で二錠を同時に服用します。しかし、2日以上の飲み忘れをした場合には、卵巣が活動を始め、排卵する可能性がありますので、ピルの服用を中止し、生理が来るのを待ちましょう。そして、生理初日から新しいシートを飲み始めればその周期からは避妊効果が確保できます。

避妊目的の低用量ピルは保険適用になる?

低用量ピルは生理前症候群や月経困難症の治療に用いられることがあります。これらの場合には、投薬の目的が「治療」ですので、投薬を行う上での診察料や検査料も含めてピルの費用も保険適応になります。

しかし、避妊が目的の低用量ピルの処方は、目的が「治療」でないため、保険適応とはならず、処方のために必要な検査料や診察料も自己負担となることがほとんどです。低用量ピルの処方は医療機関によって異なりますが、概ね1シートで2000~3000円が相場です。

避妊失敗のときの緊急手段 ― アフターピルについて

アフターピルは正式には緊急避妊ピルと呼ばれる避妊薬です。
コンドームが破けるなどして避妊に失敗した場合や、望まない性行為による妊娠を防ぐために避妊の最終手段として利用されます。

アフターピルは医療機関でのみ処方が可能で、妊娠の可能性がある性行為から3日(72時間)以内に服用することで妊娠を防ぐことが可能です。
避妊に成功したかどうかは次の月経の有無によって判断しますが、月経だと思った出血がアフターピルの副作用による不正出血であることもあるので、もし通常の予定日より1週間程度月経が遅れるようなことがあれば必ず婦人科を受診しましょう。

おわりに:低用量ピルのメリットとデメリットを理解し、正しく服用しよう

低用量ピルは避妊効果が高いことに加え、月経周期が規則的になる、月経に伴う諸症状が軽くなるといったメリットがありますが、副作用や毎日服用しなければならないなどのデメリットもあります。
それぞれを理解してから医師と相談して服用を始めるようにしましょう。
また、服用は医師の指示に従って正しく行うようにしてください。

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