非定型肺炎の原因・症状・治療法について

2017/10/2

山本 康博 先生

記事監修医師

東京大学医学部卒 呼吸器内科医

山本 康博 先生

ひとくちに肺炎といっても、病原微生物によっていくつかの種類にわかれます。
この記事では、その中でも通常の細菌とは異なる特定の微生物が原因で発症する「非定型肺炎」の原因・症状・治療法を紹介します。

非定型肺炎とは?

非定型肺炎とは、通常の細菌とは異なる特定の微生物が原因で発症する肺炎を指します。
肺炎球菌や肺炎桿菌、インフルエンザ菌、ブドウ球菌などの感染で発症する一般的な肺炎に使われる薬剤が効かないことが特徴であり、乾いた咳が長く続きます

非定型肺炎の原因となるものは?

非定型肺炎の代表的な病原菌はマイコプラズマ、クラミジア(クラミドフィラ)、レジオネラなどです。

いずれも、患者の咳に含まれる病原微生物が口や鼻から入ることで感染する「飛沫感染」または、ドアノブなどに付いている病原微生物を触って口や鼻から体内に取り込んでしまったことで感染する「接触感染」によって感染します。

非定型肺炎の診断・治療法

非定型肺炎の検査は、呼吸器科・小児科などの専門医が担当をすることが多いです。
医師の判断や患者の状態によって異なりますが、問診・視診・聴診によって以下の項目を観察し、肺炎の種類や原因を確定します。

・年齢が60歳未満であるか
・基礎疾患の有無(あるいはあっても軽い症状しかでていないか)
・しつこい咳や痰のない咳の有無
・聴診で雑音がでることはないか
・白血球は正常値であるか

その後は、より正確な診断のために画像診断、血液検査、呼吸機能検査を行うことが多いです。

画像診断

胸部X線検査(レントゲン)や胸部CT検査によって多くの場合肺炎が存在するかどうか判断できます。

血液検査

血液検査によって体内にどの程度炎症が起きているかどうかわかります。例えば白血球やCRPの上昇が見られることが多いです。また動脈血の採血を行うことによってどの程度肺の酸素をとり込む能力が保たれているかを見ることができます。また、クラミジアやマイコプラズマについては血液中にできている抗体の量を測定することがありますが、感染してから上昇するまでに時間がかかるため確定診断に至ることはあまりありません。

呼吸機能検査

肺活量を測定して、年齢や体型などを考慮した平均値と比較することで、肺や呼吸機能の状態を調べます。ただし、上記で説明した画像検査や血液検査などで肺炎と診断された場合や胸に痛みがある場合は、呼吸機能検査が行われることはほとんどありません。

非定型肺炎の治療法とは?

治療には、主にマクロライド系抗菌薬、ニューキノロン系抗菌薬、テトラサイクリン系抗菌薬などの抗菌薬を使用します。
しかし、テトラサイクリン系抗菌薬は8歳以下の子供に2週間ほど使用すると歯が黄色くなる・骨の成長に影響が出るなどの副作用が出ることがあります。

おわりに:毎日の体調管理を心がけて、肺炎を寄せ付けない体づくりをしよう

もっとも肺炎にかかりやすくなるのは、体の免疫力が低下しているときです。
肺炎を予防するために、日頃から充分な睡眠やバランスのとれた食事を取り、体調の良い状態をキープしましょう。外から帰ったら手洗い・うがいをきちんと行うこと、外出時にはマスクを着用することも効果的です。

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