舌がピリピリ痛くなる、舌痛症(ぜっつうしょう)ってどんな病気?

2017/11/2

記事監修医師

日本赤十字社医療センター、歯科・口腔外科

川俣 綾 先生

山本 康博 先生

記事監修医師

MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長
東京大学医学部卒 医学博士
日本呼吸器学会認定呼吸器専門医
日本内科学会認定総合内科専門医
人間ドック学会認定医
難病指定医
Member of American College of Physicians

山本 康博 先生

舌のピリピリとした痛みが長期的に続くようであれば、もしかすると舌痛症(ぜっつうしょう)かもしれません。これは、特に女性に多くみられる病気です。今回の記事では、舌痛症について解説します。

冷凍宅配食の「ナッシュ」
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舌痛症(ぜっつうしょう)の症状

舌痛症には以下の症状があります。
・火傷をしたようなヒリヒリした痛み

通常、痛み以外の症状はありません。食事中や他のことに熱中している間は痛みを自覚しないことが多いです。また、午前より午後に多く発症します。

 

舌痛症の原因として考えられるもの

舌痛症の原因は、現在のところ明らかとなっておりませんが、ドライマウスを訴えるものも多く、入れ歯や歯がこすれることにより舌が痛むこともあります。また、ストレスなどの精神的な要因が関わっている事が多いです。

その他にも、更年期以降の女性に多くみられることから、ホルモンバランスの乱れやそれに伴う心理的な要因が関係しているのではないかと推定されています。

舌痛症かどうかはどうやって診断するのか

舌痛症は、見た目で症状が確認できないため、口の中のほかの疾患を調べるための検査を行います。
診断方法は、問診、血液検査、レントゲン撮影、口の中、口の周りといったさまざまな検査を行います。全身の病気の中には、貧血などの口の感覚を変化させる病気もあるため、検査結果をもとに考えられる病気を外していく除外診断を行います。
また、検査を行っても異常が見つからない場合は、精神的な原因も疑われます。長期間舌が痛む場合は、医師に相談しましょう。

舌痛症の対処法は

舌痛症の対処法は、痛みの原因がわからない場合は、主に認知行動療法が行われます。また、血液検査などで痛みの原因がわかった場合は、原因に対処することで痛みを軽減します。

認知行動療法

認知行動療法にはマインドフルネスと自律訓練法があります。

マインドフルネス

マインドフルネス法は、自らの痛みを見つめることで痛みを乗り越える方法です。これは、痛みをコントロールしながら乗り越えていく方法で、痛みを観察し、自分を客観的に認知することで痛みを和らげていきます。

自律訓練法

自律訓練法は、リラックスできる方法を学習し、自律神経の緊張を取り除き、不安を抑えることで痛みを軽減する効果があります。

心因性の場合

ストレスや不安などの精神的な原因で痛みが起こる場合もあります。その場合は、ストレスなどに対処するようにします。

痛みの原因がわかった場合

痛みの原因がわかった場合の対処法は以下のとおりです。

口腔カンジダ症

口腔カンジダ症が痛みの原因となっている場合、抗真菌剤を含むうがい薬で口をすすいだり、歯磨きを丁寧にするなど口腔内を健康に保つようにしましょう。

ドライマウス

ドライマウスが原因となっている場合、健康的な食習慣と生活習慣の改善が必要となります。水分補給をし、喫煙やアルコールを控え、十分な睡眠を取るようにしましょう。最近は保湿剤なども多く販売されており、使用することで乾燥の緩和や粘膜の保護が期待できます。

歯科治療

入れ歯や歯列矯正具、歯の鋭縁などの物理的な刺激による痛みが考えられる場合は、歯科治療により改善することがあります。

おわりに:舌が痛むとき、舌痛症ではない可能性も。痛みが続くようなら、病院で診察を

舌がヒリヒリと痛む場合でも、舌痛症ではないかもしれません。もし、痛みが続くようなら、病院で診察を受けることをおすすめします。

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