けいれん性便秘になるのはなぜ? どうすれば解消できる?

2017/10/31

山本 康博 先生

記事監修医師

東京大学医学部卒 呼吸器内科医

山本 康博 先生

女性は特に悩んでいる方の多い症状が便秘ですが、「けいれん性便秘」はご存知でしょうか?下痢と便秘を繰り返したり、お腹の張りが出たりするタイプの便秘です。以降でこのけいれん性便秘を発症する原因や、対処法についてお伝えしていきます。

けいれん性便秘ってどんな病気?

けいれん性便秘は大腸のぜん動運動に連続性がなくなってしまうことによって、便の通過に時間がかかりすぎるために起こる便秘です。このけいれん性便秘が起こるのは、ストレスや自律神経の乱れによるものと言われています。

けいれん性便秘の症状としては、大腸の運動が過剰になってしまうことから固くコロコロとした便が出たり、腹部に張りを感じたり、食後に下腹部に痛みが出たり、下痢と便秘を繰り返してしまったりなどの症状があらわれます。大腸の活動が活発になりすぎていることから、消化・吸収のスピードと腸の運動が釣り合っておらず、便秘の狭間にまだ水分の吸収が満足に行われていないままの便が下痢となってしまうため、このような症状があらわれます。

けいれん性便秘になってしまう原因は?

けいれん性便秘になってしまう原因として考えられるのは、精神的ストレスや自律神経の乱れです。

生活環境の変化や不規則な生活、人間環境の悩みなど、様々な精神的ストレスにさらされている現代人は、知らず知らずのうちに精神的ストレスをためています。この過度なストレスは交感神経と副交感神経のバランスを崩してしまうため自律神経の乱れを起こします。自律神経は体内の代謝や消化に関する働きをコントロールしているため、それが乱れ、副交感神経も乱れてしまうと身体に様々な影響を与えます。その結果、排便の主要なメカニズムであるぜんどう運動(収縮運動)が過剰となり、まるでけいれんしたような状態となります。これがけいれん性便秘の原因となってしまいます。

どうすれば症状を改善することができる?

けいれん性便秘は、主に精神的ストレスと自律神経の乱れによって生じます。そのため、けいれん性便秘の症状を改善するためにはこれらの主要因を無くす必要があります。

症状を改善するためには、生活の中で自分の好きなことをしたり、一人でリラックスできるような時間を確保したり、嫌なことを考え続けないよう早めに就寝したり、軽く身体を動かしたりといった方法でストレスを発散することが大切です。ストレスを完全に取り除くことはできませんが、ストレスを解消することはできるはずです。

また、消化の良いものを食べると、胃や腸に負担をかけずに済み、症状の改善につながります。

市販の薬を服用しても大丈夫?

けいれん性便秘は、大腸のぜんどう運動が過剰になってしまうことから生じるものです。そのため、大腸のぜんどう運動を促進させる刺激性下剤を使用すると逆効果となってしまいます。治療にあたっては、腸を活発にするサプリメントや便秘薬、下剤などを使用するのは控えることが大切です。

使ってはいけない便秘薬の成分としては、ジオクチルソジウムスルホサクシネート(DDS)、フェノバリン、センノシド、ビサコジルなどが挙げられます。こうした成分は大腸のぜんどう運動を促進してしまうため、これらが含まれている薬の使用は避ける必要があります。

おわりに:けいれん性便秘の場合、下剤を服用すると悪化する恐れが!

便秘だからといって下剤を服用すると、けいれん性便秘の場合は症状悪化につながってしまう恐れがあります。服用薬については専門の医療機関で相談しつつ、主要な原因であるストレスを解消することが大切です。

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