目の病気、加齢黄斑変性(かれいおうはんへんせい)とは

2017/11/7

渡辺 先生

記事監修医師

東京都内大学病院眼科勤務医

渡辺 先生

加齢黄斑変性は、日本の失明原因の第4位になっている、加齢に伴って起こる病気です。50代以上の約1%に発症し、年齢が高くなるほど発症率は高くなります。この記事では加齢黄斑変性について、症状や治療法など全般的な情報をお届けします。

加齢黄斑変性(かれいおうはんへんせい)ってどんな病気?

加齢黄斑変性とは、ものを見るために非常に重要な部分である黄斑が、年齢と共にダメージを受けて変形してしまい、視力低下を引き起こす病気です。
人間はものを見る際に、目の中へと入ってきた光を網膜で刺激として受け取って視神経を通って脳へと伝達します。その網膜の中心部に当たるのが黄斑です。黄斑が変形してしまうことで、ものが歪んで見えたり視野の中心が見えなくなったり暗くなったり、視力が低下したりしてしまいます。

加齢黄斑変性は、萎縮型と滲出型の2つに分類されます。
萎縮型は、黄斑が段々と委縮して、それに伴い視力が段々と低下していきます。滲出型は、網膜のすぐ下へ、新生血管と呼ばれる新しい血管ができ、この血管が、黄斑へダメージを与えます。

加齢黄斑変性はなぜ発症する?

加齢黄斑変性が発症する原因は、萎縮型と滲出型によって異なります。以下にタイプ別で発症の原因を詳しく解説していきます。

萎縮型

萎縮型は、加齢によって発症するタイプです。黄斑を形成する組織が加齢によって段々と委縮してしまうことにより、視力低下を引き起こしてしまいます。

滲出型

滲出型は、新生血管と呼ばれる異常な血管が網膜へと侵入することによって発症します。新生血管は非常に脆いので、血液の成分が漏れやすく、すぐに破れて出血しやすいという特徴があります。新生血管から出血したり成分が漏れることにより、網膜が腫れたり網膜の下に液体が溜まったりして網膜の働きを阻害してしまうことで、視覚障害を引き起こすのです。

加齢黄斑変性の症状にはどんな特徴がある?

加齢黄斑変性の主な症状として、以下のものが挙げられます

変視症

網膜が腫れたり、網膜の下に液体が溜まったりすることにより、網膜が歪んでしまい、ものが歪んで見える症状です。障害が起こっているのは黄斑のみなので、中心部分は歪んで見えますが、周辺部分は正常に見えるのが特徴です。

中心暗点・ 視力低下

黄斑部の網膜が更に阻害されてしまうと、中心部分が見えなくなってしまう「中心暗点」という症状や、視力低下を引き起こします。視力低下は段々と進行していき、治療をしないと多くの場合で視力が0,1以下になってしまいます。滲出型では、新生血管が網膜下で突然大きな出血を起こし、激しい視力低下を引き起こすことがあります。萎縮型と滲出型を比べてみると、萎縮型の進行が比較的ゆっくりなのに対して、滲出型の方は進行が早く、また症状が悪化することが多いといわれています。

どうすれば加齢黄斑変性を予防できる?

ここでは加齢黄斑変性の予防方法を詳しくご紹介します。

禁煙する

喫煙している人は、タバコを吸っていない人に比べると加齢黄斑変性を発症する確率が高いことがわかっています。喫煙している人は、禁煙することをおすすめします。

サプリメントの活用

サプリメントの服用により、加齢黄斑変性の発症を完全におさえることはできませんが、発症率を少なくできると主張する専門家もいるようです。ビタミンC、E、亜鉛、βカロチンなどを含んでいるサプリメントが有効と考えられています。加齢黄斑変性を発症していない人の予防的にも推奨されています。

食事に気をつける

サプリメント同様、緑黄色野菜を積極的に摂取することで加齢黄斑変性の発症を抑えることができるといわれています。

おわりに :定期的な健診が早期発見の鍵です

加齢黄斑変性は、自覚症状が出たころには、かなり症状が進んでいる場合があります。日常生活に気をつけることと同時に、定期的に眼科を受診して、目の健診を受けるようにしましょう。

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