記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
2017/11/13
記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
0歳から3歳までのほとんどの小児がかかると言われている「突発性発疹」。高熱と解熱後の発疹が特徴的なウイルス感染症ですが、もし赤ちゃんが発症してしまった場合、お風呂に入れてもいいのでしょうか?判断基準をお伝えしていきます。
突発性発疹とは、ヒトヘルペスウイルス6または7型が主な原因となり発症するウイルス感染症です。38度以上の高熱が3~4日ほど続き、解熱とともに体を中心に顔や四肢にも紅斑や発疹の症状が出るのが特徴です。軟便もしくは下痢を伴うことも多く、まれに脳炎を合併することがあります。3歳までの間にほとんどの小児が感染すると言われており、突発性発疹は6型と7型を2度経験することもあります。
赤ちゃんが突発性発疹を発症した場合、入浴させてよいかどうかの判断基準に関しては以下のとおりです。
解熱後、機嫌も良く元気な場合には、発疹があってもお風呂に入っても構いません。しかし、元気にしていても発熱によってかなりの体力を消耗しているため、入浴はぬるめのお湯にし、時間は短めにすることをおすすめします。入浴後は体を冷やさないように、脱衣所や部屋を温めておき、早めに布団に入るようにしましょう。
突発性発疹は高熱のわりに元気なことが多いのも特徴なので、つい「お風呂に入れても大丈夫なのでは?」と考えがちですが、38度以上の高熱があり、ぐったりしている場合はお風呂をお休みしましょう。熱はなくても機嫌が悪い時も同様です。どうしても汚れが気になる場合は、シャワーでおしりや陰部を洗い流す程度に止めましょう。
発疹が見られる状態で入浴した場合、発疹が赤く浮かび上がることあります。お風呂で体が温められたことによる一時的な症状なので気にする必要はないでしょう。しかし赤みが引かなかったり、発疹が悪化したりする場合には、自己判断せずに医療機関を受診してください。
突発性発疹の発熱は3~4日程度続きます。その間は汗をたくさんかいていますが、基本的にはお風呂には入ることができません。そんな時のケア方法のご紹介です。
温かいお湯で濡らしたタオルやガーゼで体を拭いてあげましょう。汗をかきやすい脇の下や首、おしりや陰部などを拭いてあげると、さっぱりして赤ちゃんも気持ちがよいでしょう。また、濡れタオルで拭いた後は、乾いたタオルで再度拭いてあげましょう。体に水分が残らず、冷え防止になります。
発熱時はいつも以上に汗をかくので、背中やお腹などに汗がたまりやすくなります。汗をかいた服をそのままの状態で着ていると体が冷える原因になるので、お風呂で洗い流すことができない場合にはこまめに着替えをさせるとよいでしょう。
いかがでしょうか。突発性発疹を発症した赤ちゃんをお風呂に入れるか迷ったら、この基準を参考にしてみてください。ただ、判断がつかなかったり心配だったりする場合は、医師に判断を仰いでください。