声帯結節の症状とは!?自然に治ることはあるの?

2017/11/17 記事改定日: 2018/12/14
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山本 康博 先生

記事監修医師

東京大学医学部卒 呼吸器内科医

山本 康博 先生

声を出そうとしてもかすれてしまい、いくら咳払いをしても治らない場合、「声帯結節」ができているかもしれません。具体的な症状や発症原因、治療法については以降で解説していきます。

声帯結節とは

声帯結節とは、簡単にいえば声帯にできるたこのようなものです。

声帯は2つに分かれている粘膜器官であり、この2つが擦れ合うことで色々な音を発するのですが、たとえば絵や文字を長く書き続けているとできるペンだこのように、喉を酷使すると声帯の中で擦れあう粘膜上皮が硬くなり、粘膜下に液の貯留や線維化が起こって硬いしこりができてしまうのです。

声帯結節とよく似た病気に声帯ポリープがありますが、声帯ポリープは声帯内部の筋肉に疲労物質が蓄積されたり、内出血が起きることで生じる柔らかい球状の腫瘤です。
また、声帯が擦れ合うために声帯の両方にできやすい声帯結節とは違い、声帯の片方にだけできることが多くなっています。

声帯結節の原因

声帯結節の主な発症の原因は、長期にわたる声帯の酷使です。そのため、歌手や俳優、アナウンサー、教員など、日頃から声をよく使う職業の方が多く発症しています。

しかしこうした職業以外でも、工事現場など騒音の中で大声で叫ぶ機会の多い作業員の方や、子供への言い聞かせのために声を使い分けたりすることもある保育士の方など、無理な発声が原因で声帯結節を発症することも珍しくありません。

声帯結節の症状

声帯結節ができると、主に声がかすれてしまうという症状がでます。声がかすれると咳払いをして対処することも珍しくありませんが、声帯結節で声がかすれている場合は、物理的に声帯が腫れて閉じない状態ですので咳払いをしても特に変化はないのが特徴です。

その他、声を出すと喉に違和感があったり、声を出すだけで疲れてしまう、軽い痛みがでるということもあります。

こうした症状は徐々に現れるのが一般的ですが、中には突然声が出なくなってしまうこともあります。突然発症した場合は急性的に声帯が炎症が起こしている状態ですので、早めの対処をしなければ完治が難しく、以前とは違った声になってしまうこともあるため、注意が必要です。

声帯結節の治療方法

声帯結節の治療は、症状が軽度の場合と重度の場合によって変わってきます。
軽度の場合は、喉を休ませることで自然治癒するケースが多いのですが、炎症や腫れが酷かったり、数日たっても声がほとんど出なかったりする場合は病院での治療が必要となります。

病院での具体的な治療法では、声帯の炎症を鎮めるための消炎剤やステロイド吸入剤を投与して、経過観察をする保存療法が第一選択です。

なお、この保存療法で結果がでなかったり、改善を急ぐ場合は喉頭顕微鏡下手術をする選択肢もあります。顕微鏡下で声帯病変を細部まで確認しながら結節を切除する手術で、声がれなどの症状を劇的に改善することができます。ただし、術後約5日間は発声してはいけません。

声帯結節の予防

声帯結節の最大の原因は「声の出しすぎ」です。
歌手や教師などが発症することが多く、発症予防には無理な発声を控え、のどを休めることが大切です。
また、無理に高い声を出すことで声帯に過度な負担がかかることもありますので、自分に合っていない高音の歌を歌わないなどの対策をとりましょう。

さらに、風邪などによって咳が長引くことが発症の引き金となることもあります。咳や痰などの呼吸器症状が見られる風邪は放置せず、適切な治療を受けてしっかり治すようにしましょう。

おわりに:声帯の酷使や無理な発声は声帯結節の主要因!

職業上、声帯を酷使することが多かったり、無理な発声をすることがよくあったりする場合は、声帯結節の発症リスクが高いといえます。数日経っても声のかすれが治らないのであれば、それ以上悪化する前に早めに病院を受診してください。

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