声帯結節の原因と症状の特徴は?早く治すにはどうすればいい?

2017/11/17 記事改定日: 2020/4/8
記事改定回数:2回

山本 康博 先生

記事監修医師

東京大学医学部卒 呼吸器内科医

山本 康博 先生

声帯結節とは声がかすれてうまく出なくなることです。声帯ポリープと同じと思っている人もいるかもしれませんが、この2つは違う病気です。
この記事では、声帯結節の原因や症状、治療期間中の注意点など、声帯結節ができたときの対処に役立つ情報をお伝えしていきます。

声帯結節とは?

声帯は2つに分かれている粘膜で、2つが擦れ合うことで色々な音を発します。声帯結節とは、簡単にいえば声帯にできる「たこ」のようなものです。
絵や文字を長く書き続けているとペンだこができますが、喉を酷使すると声帯の中で擦れあう粘膜上皮が硬くなり、粘膜下に液の貯留や線維化が起こって硬いしこりができて「たこ」のようになってしまうのです。

声帯結節とよく似たものに声帯ポリープがありますが、声帯ポリープは声帯内部の筋肉に疲労物質が蓄積されたり、内出血が起きることで生じる柔らかい球状の腫瘤のことであり、結節とは違います。
また、声帯結節は声帯が擦れ合うために声帯の両方にできやすいですが、声帯ポリープは片方にだけできることが多いといわれています。

声帯結節は何が原因なの?

声帯結節は声帯の使いすぎが原因になるため、歌手や俳優、アナウンサー、教員など、日頃から声をよく使う人がなりやすいです。

こうした「声を使う」職業以外でも、工事現場など騒音の中で大声で叫ぶ機会の多い作業員や、子供への言い聞かせのために声を使い分けたりすることもある保育士なども、無理な発声で声帯に負担がかかるため、声帯結節を発症しやすいといわれています。

声帯結節の症状は?

声帯結節ができると、声がかすれるという症状がでます。声がかすれるときに咳払いをして対処することもあるでしょうが、声帯結節で声がかすれているときは物理的に声帯が腫れて閉じない状態のため、咳払いをしても声のかすれが良くなりません。

声のかすれ以外では

  • 声を出すと喉に違和感がある
  • 声を出すだけで疲れてしまう
  • 声を出すと軽い痛みがある

という症状が出ることもあります。

通常、こうした症状は少しずつ現れ始め、ある程度ひどくなった段階で自覚するようになりますが、まれに突然ひどく声がかすれたり、声が出なくなってしまうこともあります。
このような「突然の発症」は、急性的な声帯の炎症が原因です。早めの治療が必要ですので、すぐに病院を受診しましょう。

声帯結節はどうやって治療するの?

声帯結節の治療は軽度か重度かによって変わってきます。
軽度であれば、喉を休ませて自然治癒を待つことが多いです。ただし、炎症や腫れが酷かったり、数日たっても声がほとんど出なかったりするときは、状態にあわせて声帯の炎症を鎮めるための消炎鎮痛薬やステロイド吸入薬を使った保存療法で経過観察をします。

保存療法で結果がでなかったり、改善を急ぐ場合は喉頭顕微鏡下手術が検討される場合もあります。
喉頭顕微鏡下手術とは、顕微鏡下で声帯病変を細部まで確認しながら結節を切除する手術で、声がれなどの症状を劇的に改善することができます。ただし、術後約5日間は発声してはいけません。

療養中の過ごし方

声帯結節の治療を受けた後は、声帯に負担がかからないよう次のような点に注意しましょう。

  • 大きな声を出さない
  • 長時間の会話を控える
  • のどに刺激になるようなアルコールや刺激物の摂取を控える
  • 空気の乾燥を防ぐ
  • 規則正しい生活を心がける

声帯結節は予防できる?

声帯結節のおもな原因は「声の出しすぎ」です。発症予防のためにも、無理な発声を控え、のどを休めましょう。カラオケなどで無理に高い声を出すことで声帯に過度な負担がかかることもありますので、自分に合っていない高音の歌を歌わないようにしてください。

また、風邪などで咳が長引くことが引き金となることもあるので、咳や痰などの呼吸器症状が見られる場合は放置せず、適切な治療を受けてしっかり治すようにしましょう。

おわりに:声帯の酷使や無理な発声、長引く咳は声帯結節の原因

職業上、声帯を酷使することが多かったり、無理な発声をすることが多い場合は、声帯結節の発症リスクが高いです。数日経っても声のかすれが治らないのであれば、それ以上悪化する前に早めに病院を受診してください。
また、咳が長引くことがきっかけになることもあるので、喉の不調があるときは早めに適切な治療を受けましょう。

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